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【西本忠成 トラとら虎】中日OBが幅を利かせる矢野阪神 藤川球児を投手コーチに!

 阪神・藤川球児投手(40)の引退セレモニーは11月10日、甲子園での巨人戦後に行われることになった。タイガースを愛してやまない火の玉投手が、ファンの前でどのようなあいさつをするか興味深いが、もう一つの注目は進路だろう。

 球団OBは「即コーチにすべき。それだけ球児には指導者としての資質がある。そうでなくともいまのコーチングスタッフはOB色が薄れ、弊害を及ぼしている。この際、藤川コーチを軌道修正のスタートにしてみてはどうか」と提言する。

 確かに1軍首脳陣は「阪神ドラゴンズ」と揶揄(やゆ)されるほどいびつなのは事実である。矢野監督を筆頭にヘッド・清水、打撃・井上、新井、外野守備走塁・筒井と、中日OBが幅を利かせる。さらに投手・金村、バッテリー・藤井も他球団からの移籍組で、純粋な阪神OBは投手・福原、内野守備走塁・久慈、藤本の3人にすぎない。

 「人脈のなかった矢野(監督)にすれば、気心の知れた昔の友と組むのが安心なのかもしれないが、臨時コーチまで中日OBの山本昌とは…。これだけ極端だと阪神OBは離れていく。それより何より首脳陣の外様意識が選手への遠慮となり、チーム内に厳しさを欠く原因になっているのは否定できない」とも先のOBは指摘する。

 今回、揚塩球団社長の引責辞任にまで発展した一連のコロナ騒動も、いびつな組閣が一因とみる球団関係者は結構多い。仲良しグループだから指揮官が自覚を欠いても誰も何も言わない。にらみを利かせるコーチがいないから選手はルール無視に走る。甘さはミス連発のグラウンドだけにとどまらないのである。

 今季で優勝から遠ざかること15年…。付け焼き刃的なチーム構成の繰り返しが厚い壁となって立ちはだかる。一度藤川にも感想を聞いてみたい。(スポーツライター・西本忠成)

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