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浦和、再び「暗黒時代」突入か 新監督めぐりフロントと親会社で紛糾

 再び暗黒時代に突入か。J1浦和は昨年オフに3年計画で再建を掲げながら、大槻毅監督(47)が今季限りで退任。後任選びもフロントと親会社の間で紛糾し、前途は多難と言わざるを得ない。

 29日に行われたサッカー明治安田生命J1第30節で、浦和はアウェーで鹿島に0-4と惨敗。25日に退任が発表された大槻監督は、「ピッチに立ったときには、1人の男としてしっかりと闘わなければいけない。それを表現させてあげられなかった」と自身に敗因を求めた。

 昨季は5年ぶりに無冠。2017年から3年連続で監督交代があり、チーム強化策は迷走していた。そこで「再建3年計画」を発表し、トップチームの強化体制の柱にフットボール本部を新設。強化トップとして就任した、OBの信頼厚い生え抜きの土田尚史スポーツダイレクターは「2020年を変革元年とし、21年は飛躍の年とし、22年にはリーグ優勝を成し遂げたい」とぶち上げたが、今月20日に突然、病気療養のため長期休養と発表された。

 来季の指揮はJ2徳島のリカルド・ロドリゲス監督(48)に託すことが確実となったが、実はフットボール本部は別の候補に打診していた。元J1湘南監督で、流経大でコーチを務める曹貴裁(チョウ・キジェ)氏(51)だ。曹氏は昨年10月、パワハラ行為で湘南を退団。日本サッカー協会からS級コーチライセンス停止処分を受けたが、先月3日に期間が満了し、招聘への支障はなくなった。ところが親会社が難色を示し、代わりにクラブと太いパイプのある外国人代理人から強烈な売り込みがあった、スペイン人監督に白羽の矢が立った。

 お家騒動に揺れる浦和はこの日の惨敗で、3年計画1年目の公約だったアジアチャンピオンズリーグ出場権も逃した。紆余曲折を経て発足する新体制のもと、来季こそ再建への足がかりをつかめるだろうか。 (編集委員・久保武司)

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