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【神谷光男 スポーツ随想】五輪開催へ「耐えがたい軽さ」 返答は判で押したものばかり…“菅村長”もっと主体性発揮を (1/2ページ)

 「五輪、やるでしょ」

 「おお、やるよ」

 森田健作前千葉県知事が菅首相に官邸で面会し、東京五輪について聞くと、そう答えたとか。辞めて挨拶にきた元村会議員に「村の運動会は?」と聞かれ、「やるよ」と答えた村長みたいで、“耐えがたい軽さ”とはこういうことなのかとつくづく感じる。

 緊急事態宣言の追加発令の会見で「五輪の開催可否」について聞かれた菅首相の返答は判で押したものばかり。「まずは感染拡大を食い止めて、国民の命を守ることが最優先。選手や大会関係者の感染対策をしっかり講じ…」。大会に合わせて来日する外国人に関しては「一般国民と違う動線で行動してもらい、特定のホテルを指定し国民と接触することがないよう対応する」と話した。

 この狭い東京で、そんな机上のアイデアにどこまで実効性があるのか。取り決めに反すれば強制的に退去を命じることも可能にするという。都庁か組織委員会の職員かは知らないが、どんな人がどこまで権限を持って退去させられるのか。

 開催まで70日を切った。もういい加減、冷静に現実を直視してほしい。政府の追認団体と揶揄される分科会の尾身会長もこう言った。「仮に緊急事態宣言が出ている状況で開催するとした場合、現在の大阪のように一般医療に支障が出ている状況に、大会開催による医療への負荷が加わる。最悪のことも考慮してやるのが当たり前」

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