横浜・尾花新監督に不安材料 恩師の広岡氏が指摘

2009.11.21


3年契約を結んでチーム改革に取りかかった尾花監督だが、恩師の広岡氏はクギを刺す【拡大】

 事実上の“尾花監督兼投手コーチ”に死角あり?! 

 横浜・尾花高夫新監督(52)は、データを駆使した「アナライジング・ベースボール(分析野球)」を掲げ、一方で原則的に茶髪・ひげ禁止を打ち出すなど、2年連続最下位に沈んだチームを変革すべく、期待感たっぷりの船出。そんな中、最大の不安材料を指摘するのは、尾花監督自身が「野球人生で最も影響を受けた恩師」と名前を挙げる、元ヤクルト、西武監督の広岡達朗氏(77)だ。

 かわいい弟子の門出だけに、むしろ心配が尽きない様子。「攻撃面をどうするつもりなのか。万が一、他人任せにするようなら失敗しますよ」と広岡氏はいう。

 尾花監督はロッテ、ヤクルト、ダイエー(後にソフトバンクへ身売り)、巨人の投手コーチを歴任し名伯楽の定評を得たが、指揮官としての力量は未知数。今月13日の就任会見でこんなシーンがあった。

 尾花監督自ら新コーチ陣名簿を「ヘッドコーチは島田誠、打撃コーチは杉村繁…」と読み上げていったのだが、「あとは、誰かを忘れてましたっけ?」と周囲を見回し、報道陣から「投手コーチがまだですが」と指摘されるチョンボ。あわてて「(投手部門は)自分自身が責任を持って、と思っていましたので」と釈明した上で、野村弘樹、岡本克道両投手コーチを発表したのだった。

 横浜は、村田、内川のいる打線はともかく、まず弱体投手陣を再建しないことには戦いようがない。「キャンプではある程度、ブルペンに張り付かないといけないでしょう」と尾花監督は語っている。

 しかし、新監督の視線が投手陣に偏ってしまうようでは問題あり。広岡氏は「監督たるもの、投手出身だから投手だけを見ていればいい、というわけにはいかない。攻撃面についても勉強し、独自の見識を持たなくては、選手はついてこない。私は野手出身(名遊撃手)だったが、巨人の先輩で通算310勝投手の別所毅彦さんや後輩の宮田征典に教えをこうて勉強しました」と説く。

 「“野手のことは誰々に任せてあります”では、いざ結果が出なかったときに“誰々の野郎”となってあつれきを生むだけ。田淵がダイエーの監督になったときは、『投手のことは名コーチの権藤さんに任せてある』と言っていて心配したが、案の定だった」と前例も挙げた。

 尾花監督は攻撃面でも「上位打線は1人80四球以上」とノルマを掲げるなど独自色を出しつつあるが、ナインは来春のキャンプ以降、どんな指導をするかに注目する。名投手コーチがどう「監督」へと脱皮するか、お手並み拝見だ。

(宮脇広久)