阪神が1日の横浜戦で16安打、10得点。球団初となるシーズン2度目の3試合連続2ケタ得点で快勝した。チームの優勝争いと並行して打撃の個人タイトル獲得や日本記録樹立に向けてこの9月一気の追い込みをかけるのが、マット・マートン外野手(28)とクレイグ・ブラゼル内野手(30)の強力助っ人コンビだ。
ブラゼルは、1回に放った3試合連発となる右越え2ランで阪神の外国人選手では1986年のランディ・バース以来24年ぶりとなる40本塁打の大台に乗せた。
珍しくグラウンドで喜びを爆発させたブラゼルは、その理由を「これまでの最高の年間39本(2007年、米国マイナーリーグで)を超えたという点で自分にとっては40本という数字は大きかったんだ」と明かした。
日本に来て成功しても服装などいで立ちや生活は成金趣味になることはなく、いたって地味め。
今年、ブラゼルが球場への通勤など普段の足代わりとして中古で購入したのが、トヨタ・ハイラックスサーフの20年以上前のモデルの古びた「旧車」だ。
球団関係者は「体が大きいから室内空間に余裕があることが第一で、オフにはアメリカに帰るわけだから高級車に乗っても仕方ない、と考えての車種選択。何年も先のことを考えていろいろと倹約してますよ。ギャラもドル建てでもらうので、今のような急な円高でも手取りに影響することはないですし、日本でお金を使う時に不利になりますが、ブラゼルはむやみに浪費はしないタイプですね」と証言する。
一方のマートンはこの日3安打で通算170安打に到達。115試合目での到達はシーズン換算212本ペースで、1994年にイチロー(オリックス)が残した日本記録210本を16年ぶりに更新する可能性も十分だ。
マートンの特徴はまじめな性格。来日間もない開幕前のこと。移動の際の飛行機内でマートンと隣席となった選手が即席の「日本語教室」を開講。そのうち悪ノリして日本語で卑猥な単語の数々を吹き込んでマートンにオウム返しさせようとしたが、マートンはこれを察知して「お前は変な奴だ。意味が分からない言葉は絶対に口にしない」とピシャリ。その選手は思わぬ“空振り”に「あれ? おかしいなあ。コイツは去年のメンチとは違うわ」とキョトンとしていた一幕も。
ブラゼル、マートンともグラウンドでの派手な暴れっぷりとは対照的に、普段は地に足のついた“大人”。オリックスのカブレラのように、ベンチにモデルガンを持ち込んで銃口を周囲の人に向けて打ちまくるような幼稚な悪ふざけをすることは決してないが、ヒットとホームランの“乱射”は止めることはない。
