プロ野球で養った根性で体当たり営業!

★元横浜、不動産「タイセイ・ハウジー」千葉英貴さん(28)

2011.11.02


今年は伴侶も得た千葉さん。野球で培った根性で体当たりの日々だ【拡大】

 2001年夏、甲子園に旋風を巻き起こした日大三高で抑え投手として活躍した。192センチの長身を駆使した躍動的なサイドスローで全国制覇に貢献。横浜では故障に悩まされたが、野球で養った根性は健在。ひときわ目立つ大柄な体で、体当たりの営業に取り組んでいる。(聞き手・米沢秀明)

 【社宅管理】

 現在の会社に勤務して2年半がたちました。所属部署は社宅の運営管理業務の代行を行っており、法人営業が自分の仕事です。

 転勤にともなう住居探しや賃貸契約、解約といった手続きは、個人で手配すると手間がかかるものだと思います。これらを代行して企業、転勤族のみなさんの負担を軽減するというのが当社の役目で、業界実績はナンバーワンです。

 実は自分も社宅管理代行という業務を理解するのに2カ月ぐらいかかりました。入社したのはいいけれど、会社が何をやっているのかわからないわけです。

 先に勤務していた地元の後輩に紹介してもらったのがきっかけですが、最初は説明してもらっても「?」という感じ。もちろん今は営業、セミナーとバリバリできるようになりましたよ。

 【リセットの旅】

 横浜を解雇になったのは22歳のとき。どこかで野球を続ける選択肢もあったかもしれませんが、そこからプロに戻れる可能性はほとんどない。だったら“ベイスターズ大学”に4年間行ったつもりで、別の道に行くべきだとふんぎりをつけました。

 野球ばかりの生活で、青春時代にできなかったことを思い切りやりたい、と思いました。スキー、ボウリング…。それでスペイン・バルセロナに2週間のリセットの旅に出かけたのです。こんなに素晴らしい世界もあるんだ、と感動しましたね。しっかり充電して、サラリーマン生活に挑戦したのです。

 最初の会社も不動産会社の法人営業でしたが、日大三高で同期の都築(克幸、元中日)も勤めていたので話し相手もいました。それでも、初めてのサラリーマン社会の雰囲気には違和感がありましたね。

 【2度目の充電旅行へ】

 自分が生きてきた野球の縦社会は、「ハイ」か「イエス」しかない世界。同期の有名大卒の新入社員がみんなナヨナヨしてみえるわけです。しかも入社初日に、先輩と思われるベテランの社員にあいさつをしたところ、返事もしてくれない。「何だコイツは」と不愉快な顔をしたら、その人は部長の取締役だったのです。

 社長は昨日と今日で言うことが全く違う。会議中にけんかになって「もう辞めてやる」となって2年で退職。今度はバリ島とシンガポールへ旅立ちました。

 【出会いを大切に】

 2度目のリセット旅行のあと、タイセイ・ハウジー社宅代行課の村上忠礼課長にお会いしましたが、自分は茶髪にひげ面、ノーネクタイ。そのとき、ちょうど創造学園大(群馬県高崎市)の野球部コーチに誘われていたので、最初はご縁がありませんでした。ところが高崎で住み込みでコーチを始め、やる気満々で野球を指導し、充実した生活を送っていた矢先のことです。創造学園大に給料遅配問題が置き、大きな不祥事に発展したのです。

 これではコーチは続けられない。わずか1年で辞めることになり、そのとき相談したのが村上課長だったのです。タイセイ・ハウジーはスポーツに理解のある会社で、「君は営業に向いている」と採用してくれました。

 【結婚】

 プロ野球生活で金銭感覚がずれていました。海外旅行に行くと、60−70万円のクレジット払いが次の月に来る。しかしサラリーマンになったら金がない。ランチも800円、いやこっちに500円がある−と。最初は普通の感覚を取り戻さなければなりませんでした。

 当初は、営業先で元野球選手と知られるのも嫌でした。「何でサラリーマンになったの? 野球は?」と言われるのがたまらなかったからです。

 でも今年結婚しまして、ちょっとがんばらないといけなくなりました。妻は野球のことをぜんぜん知らない女性です。元野球選手とかではなく、ひとりの男として付き合ってくれてきたのはうれしいことです。幸せにしないといけませんから。

 ■千葉英貴(ちば・ひでき)1983年10月25日生まれ、東京都八王子市出身。八王子リトル・シニアで全国大会に出場。日大三高では長身サイドスロー右腕として3年春にセンバツ3回戦進出、夏は全国制覇を果たした。2001年のドラフトでは同時に4選手がプロ入り、自身は横浜にドラフト6位で入団。02年9月の阪神戦で中継ぎとしてデビューし、1回を無失点。現役通算9試合に登板し勝敗なし、防御率3・38。05年引退。現在はタイセイ・ハウジー(東京・千駄ヶ谷)法人部社宅代行課勤務。今年1月、由絵さんと結婚した。

 

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