趣味が高じて“メガネショップ”開業!

★元広島、日本ハム、メガネショップ「Arcana(アルカナ)」経営の定岡徹久さん(51)

2012.03.07


定岡徹久さん【拡大】

 東京・自由が丘のしゃれた街並みに、ひときわ華やかなオレンジ色の2階建て洋館がたたずんでいる。“定岡3兄弟”の三男、徹久さんが昨年6月、念願の独立を果たしてオープンした眼鏡店だ。ファンシーな雰囲気に誘われるように、セレブな客が立ち寄っていく。4月になれば一面の桜に囲まれる夢のショップだという。(聞き手・米沢秀明)

 ■念願のショップ

 開店にあたって、恵比寿、二子玉川、渋谷といろいろと物件を探したのですが、自由が丘にひかれました。何度訪れても面白い街だし、ブランド店もあれば、昔ながらのところもある。建物は一見、住居のようで、あまり眼鏡店らしくないところが気に入りましたね。

 ここでお客さんにゆっくりとした時間を楽しんでもらいたいと思っているんですよ。喫茶店代わりにちょっと立ち寄ってもらえるような店です。フランスやドイツからの輸入品や自社ブランドなど、さまざまな眼鏡をそろえていますから楽しいと思いますよ。2階は妻(元女優・斉藤浩子さん)が皮小物のショップを開いていますので、ぜひ遊びに来てください。

 現役時代から時計や眼鏡を集めるのが趣味だったんです。引退後、妻の関係もあって少しタレント活動もしましたが、元プロ野球選手というだけでできる甘い仕事でもない。サラリーマンより、職人の方が向いていると思って時計の勉強をしようと、原宿でアンティーク時計店の店長を3年ほどやりました。時計を分解しているのを見ているだけで楽しかったですね。

 その後、眼鏡店の話をもらったので、検眼の研修を受けて、代官山の眼鏡店で15年ほど勤務しました。雇われ店長でしたから、いつか自分の店舗を持ちたいと思っていました。友人やお客さん、メーカーの方々の協力でついに実現することができたのです。長兄(智秋さん・元南海)、次兄(正二さん・元巨人)もよく寄ってくれます。

 ■3兄弟の末っ子として生まれて

 それはプレッシャーでしたよ。中学に入るころには、注目の的になっていましたから。長兄がプロ入りしたときは、まだ小学生だったのですが、次兄が巨人に入ったときは中2でした。次兄の人気はものすごくて、毎日段ボール3箱のファンレターが届くわけです。

 電話もひっきりなしにかかってきて、電話番が仕事。最後には電話に布団をかぶせていましたよ。高校に入って「もうこの運命からは逃れられない」と開き直って、楽になりました。今では信じられないほど練習が厳しかったし、子供のころから兄の相手をしているから力もつく。「自分もプロに行くんだろうな」と思っていましたね。

 昨年12月に母(よし子さん、享年83)が亡くなったのですが、この店を見せてやることができたのは本当によかった。母は私の独立のことを心配していました。次兄が夏に鹿児島から連れてきてくれて、「いい店だね」と言ってくれました。

 母は3人の息子のユニホームを毎日洗い、弁当を作り続けてくれた。安心させてやることができたと思います。あとは、次兄が結婚してくれればいうことなしですね。

 ■さだおか・てつひさ 1960年7月23日、鹿児島市出身。長兄は元南海の定岡智秋、次兄は元巨人の定岡正二。鹿児島実業高で強打の野手として知られ、78年夏に甲子園出場。専修大進学後、83年ドラフト3位で広島入団。センスあふれる外野手として活躍した。88年に日本ハムに移籍し、90年引退。現役通算44試合28打数3安打。引退後は俳優、時計店店長、眼鏡店「アバーロ代官山」店長を経て、昨年6月に『Arcana(アルカナ)グラスハウス』(東京都世田谷区奥沢2の38の14 電話03・5731・0923)をオープンした。

 

注目情報(PR)