名スカウトが明かす外国人助っ人獲得法

★広島の名スカウトと評判のエリック・シュールストロムさん(43)

2012.09.14


日本でプレーした経験も生かし、優秀な助っ人探しに奔走している【拡大】

 外国人選手獲得の実力は、球団間で差がある。巨人には他球団で実績を積んだ選手が多く、ヤクルトの外国人選手にはハズレが少ない。阪神は駐米スカウトを代えた途端にマット・マートン外野手(30)を“当てた”。現在、12球団きっての名スカウトと評されるのが、広島のエリック・シュールストロムさん(43)だ。(聞き手・宮脇広久)

 シュールストロム氏は、獲得後も選手の現状をチェックするため1年に2度来日する。

 −−1998年に日本ハムの担当記者でした。覚えていますか?

 「覚えているよ。僕はその年に日本ハムに入った。オガサワラ(小笠原道大内野手=現巨人)がいたし、オチアイ(落合博満前中日監督)が4番を打っていたんだよな」

 −−ところで、日本向きの外国人選手を見分けるコツは?

 「打者の場合はスプレー(左右どの方向にも打ち分ける)ヒッターであること。投手の場合は制球はそこそこでいいから、長身でスピードのある投手を探すようにしている。日本のストライクゾーンは米国より広いと感じている。特に高めがね。だから制球にはそれほどこだわらない」

 −−日本に紹介した中で最高の選手は

 「コルビー・ルイス(投手=現レンジャーズ)かな? 広島で成長してメジャーへ戻り、いまやエース級の活躍。ベイル(投手)、ラロッカ(内野手=ベストナイン2度)、サファテ(投手=現広島)も成功した。ミコライオ(投手=今季19セーブ)もいい仕事をしているよね」

 −−自身は日本で4年間プレー。経験は役に立っているか

 「日本でプレーしたこともなく、この仕事をするのは難しい。米国から来た選手は生活習慣から練習方法、コーチングまであらゆることが違うから、フラストレーションがたまるんだよ」

 −−たとえば?

 「来日したばかりのとき、あるコーチの肩をポーンとたたいて“ 元気かい?”ってやったら、相手はものすごく怒った。日本では失礼にあたるなんて知らなかった」

 −−日本に順応する秘訣(ひけつ)は?

 「僕は最初『なぜ?』と人に聞いてばかりいた。先に日本ハムにいたナイジェル・ウィルソン(日本で本塁打王2度、打点王1度)やジェリー・ブルックスからは『なぜ? と聞くな』とアドバイスされた。『JUST DO(とにかくやれ)』というわけだ。自分が連れてくる選手たちにも、そういう話はしている」

 −−広島にもいた金本知憲外野手が引退を表明した

 「彼とは広島で一緒にプレーした。ナイスガイだが、英語そのものはあまりうまくないのに、卑猥な英語ばかり覚えて話しかけてきた(笑)。日本ハム時代のシモ(下柳剛投手=現楽天)もそう。シモは英語もうまかったな」

 ■エリック・シュールストロム 1969年3月25日、米サンディエゴ生まれ、43歳。米大リーグのドラフト2巡目でオリオールズ入り。94年にツインズでメジャーデビューし、2年間で通算46試合0勝0敗1セーブ、防御率6・00。メキシカンリーグをへて98年に日本ハム入り。右肩を痛め翌99年に一度は引退したが、2001年に広島入り。日本では主に抑えとして4年間で79試合9勝5敗26セーブ。03年から現職。

 

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