楽天・大久保博元新監督(47)は、球界きってのアイデアマンだ。西武コーチ時代には“アーリーワーク”をいち早く導入。指揮官就任後も8人対8人の紅白戦の実施や全選手をポジション別にランク付けするなど次々と新機軸を打ち出している。 (聞き手・宮脇広久)
──全選手を「投手・捕手・内野・外野」のポジションごとにランク付け。前代未聞だ
「2軍首脳陣は常に1軍へ推薦する順番を漠然とは決めているはずだが、主観的で客観的ではない。僕は現役時代、2軍暮らしの長い選手だったので、それが嫌だった。イースタン・リーグの試合で5打数5安打4本塁打をマークしたのに1軍へ上がれないこともあった。何をすれば上がれるのか、何番手にいるのかがわからず、モヤモヤしていたんですよ」
──現役時代の経験を元に、選手のモチベーションを上げるのが目的
「現時点でこのチームに必要とされている順番です。誤解してほしくないのは、上位であれ下位であれ、順番が付いている以上は全員が必要な戦力だということ。戦力外通告を受け淘汰されてしまったら、順番は付かないですから」
──ランキングは選手に公開されるのか
「いいえ、当面は首脳陣しか知りません。しかし、言った方がいいタイプの選手には伝えるつもりです。例えば、おまえは外野で8番手だと、なぜそんなに低いのかというと、守備率が8割台じゃ使えないだろうと。そういうことを明確に説明できなければコーチは務まらない」