パスポートを紛失して来日が遅れている阪神のマウロ・ゴメス内野手(30)が、相方の今成亮太捕手(27)との“コンビ解散危機”に見舞われている。
「去年は、自然に(パフォーマンスが)できたんです。注目された分、今年は周囲の期待もある。キャンプ地でゴメスと会ったらまず、コンビを続けるかを聞きます。コンビ継続の条件は(来日延期の反省の意味を込めて)新ネタを3つは出してこいと言います。できないのなら、解散もやむを得ないですね」
今成が29日、相方へコンビ継続への高いハードルを下した。28日にゴメスが母国・ドミニカ共和国でパスポートを紛失し2年連続で春季キャンプへの合流が遅れることが確実になったからだ。
無理もない。昨季のゴメスは、甲子園で本塁打を放った直後のベンチ前で、今成とともに「コカンセツ」と名付けたパフォーマンスを披露。コンビのコミカルな動きで虎ファンの喝采を浴びた。
それだけに、バージョンアップしたギャグが期待される今季に備え、今成は、昨年ゴメスが離日する際に、新ネタの開発を課題として与えていた。その矢先の遅延劇だ。目は笑っているが、言っていることは真剣そのもの。ギャグ披露は、チームの優勝へ大きな役割を担っているからだ。
「去年、僕とゴメスが盛り上げてチームの雰囲気も明るくできたし、一定の効果はあったと思います。来日1年目のゴメスも、慣れない日本で生活を送る中で、彼の陽気な性格を最大限に生かして、気分転換を図りながらチームの主砲として活躍してもらいたい、という考えがあったんです」
それだけに、コンビ続行となった場合は、遅れを取り戻すために「ミニキャンプや夜間に猛特訓をする可能性もありますよ」と大マジだ。
キャンプイン直前に勃発したコンビ解散危機。無事、解決すればいいが…。 (山戸英州)