大物引退ラッシュのウラに球界の厳しい現実 長寿選手を生み出すワケ

2015.10.02


山本昌をはじめ、今季は大物選手の引退ラッシュだ【拡大】

 プロ野球の最年長勝利記録を持つ、中日・山本昌投手(50)が9月30日、名古屋市内で今季限りでの現役引退を正式に表明。レジェンド左腕の決断と同時に、球界は現役引退ラッシュとなっている。

 中日では山本昌の他に、来季は指揮に専念する谷繁兼任監督、和田、小笠原。他球団でもコーチ兼任で野手最年長46歳の日本ハム・中嶋、西武・西口、オリックス・谷、阪神・関本らもユニホームを脱ぐ。

 一方で、中日・岩瀬は減俸を覚悟して現役続行を宣言。中日・川上、ソフトバンク・松中も引退を否定、現役の道を模索している。

 そんな現状を見ると、「球界に世代交代の波が一気に押し寄せた」という、月並みな言葉では片付けられない面がある。野球界が抱える厳しい現実が長寿選手を多く生み出し、簡単に引退勧告できない状況に陥っているのだ。

 バブルの時代は、スター選手にとってセカンドライフはバラ色だった。評論家に転向すれば、テレビ局、新聞が争奪戦を展開、それなりの年収も保証された。だが、プロ野球がたまにしか放送されない今は、地上波でなくBS、CS中継で見るのが常識になった。それだけにギャラは安く、評論家生活は楽ではない。

 阪神の来季監督の有力候補といわれる金本知憲氏は、スポーツ2紙と契約している。景気の良い話ではない。1紙ではそれなりのギャラが払いきれず、2紙で分担しているのが実情だ。

 そんなシビアな現実があるだけに「しがみついてでも、1年でも長くユニホームを着ているのが賢明だ」というのが、ユニホーム組の合言葉になっている。球団もセカンドライフの現状を熟知しているだけに、貢献度のあったスター選手には肩叩きはしにくい。

 だから数年間は働いていなくても現役続行を認める。選手も自覚するような限界線で引退勧告。今季はこの流れが各球団で合致したといえる。 (江尻良文)

 

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。