2010年に日本人最速(当時)の161キロをマークした一方で右肩を痛め、昨年11月から育成選手となったヤクルト・由規投手(26)が22日、イースタン・リーグ巨人戦(ジャイアンツ球場)に先発。5回3安打8奪三振2失点(自責点0)の好投で、今季中の支配下選手登録と1軍復帰へ大きく前進した。
この日のMAXは151キロ。3回に味方の2失策に足を引っ張られ2点を失ったが、それ以外はスライダー、フォーク、「ケガをしていなかったら覚えていなかった」という新球ツーシームなども交え粘投。チームは1−2で敗れ黒星がついたが「気合の入ったマウンドだった」と手応えを口にした。
1軍投手陣は故障者続出で火の車。両リーグワーストのチーム防御率5・12と壊滅的状況にある。今季の支配下登録の期限は7月31日だが、視察した真中監督は「2、3日肩の経過をみなければならないが、十分に上(1軍)で通用する球を投げていた」と11年9月以来の1軍復帰を待ち望んでいる。
“由規頼み”は球団も同じだ。くしくもこの日午前、親会社のヤクルト本社が都内のホテルで定時株主総会を開催した。株主から球団について「今季は投手陣の成績が芳しくない。外国人の獲得やトレードで投手を補強する案はあるのか」と厳しい声が上がった。