2020年東京五輪で野球の復活が正式に決定。わがことのように喜んでいるのが日本球界の至宝、ONコンビだ。
巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(80)にとって、1964年東京五輪は生涯忘れられない思い出だ。スポーツ紙の五輪関連の仕事で出会った亜希子夫人にひと目惚れ。電話攻勢でスピード結婚を決めたからだ。
この年に巨人でシーズン55本塁打を放ち日本記録(当時)を樹立したソフトバンク・王貞治球団会長(76)は、電撃結婚の相手を知って仰天。
「55本塁打の新記録は達成したが、この年、巨人は優勝できなかった。ミスターと一緒にスポーツ紙のコラムの仕事があり、コンパニオンの人たちをインタビューした。ミスターの相手がその内の1人だったんだから、驚いたのなんのって」
長嶋氏の五輪好きは、亜希子夫人との出会いの場になった東京五輪抜きには語れない。同時に、五輪にはいまだ痛恨の思いがある。
初のオールプロで臨んだ2004年アテネ五輪で日本代表監督に就任。アジア予選をトップ通過したが、本戦を前に脳梗塞で倒れ出場を断念した。08年北京五輪で日本代表監督への復帰を目指したが実現せず。この大会を最後に野球は五輪から消えた。
そんな経緯があるだけに、野球の復活は夢のようだろう。それだけに長嶋氏を日本代表のゼネラルマネジャー的な立場で招く必要がある。