かつて東大、プロ野球・ロッテで投手として活躍し、引退後ソフトバンクの球団取締役としてチームの運営にも携わった江戸川大学・小林至教授は「WBCは米国側が当初想定していた以上に、日本で盛り上がりました。日本の野球人気の低落に歯止めをかけるのにも、絶大な効果がありました。日本代表の2006、09年の大会連覇を見て野球に憧れた子供は多いはずです」と指摘。
対照的に、米国のファンの大多数にとって、WBCへの関心度は大リーグのオープン戦以下。いまやメジャー各球団も主力投手の派遣には応じないケースがほとんどだ。
小林教授は「大谷の辞退で、日本のファンの“WBC熱”が冷めてしまうおそれはありますね。日本で価値がなくなったら、WBCはオワリです。それは間違いありません」と断言する。
1人の選手の動向が、WBC消滅の決定打になるかもしれないわけだ。