斎藤は昨年、不振の上、出版社社長にポルシェなどを“おねだり”し提供を受けていたとの“文春砲”に見舞われ、なんだか少し鼻持ちならないイメージも付いてしまった。
だが実際には、野球に取り組む姿勢は地道だ。昨年オフからパーソナルトレーナーのケビン山崎氏(65)に師事。今季に入ってからもチームでの練習後、ケビン氏が経営するトレーニングジム『トータルワークアウト』に通い詰めている。
ケビン氏は「彼は自分のことを話さないから、誤解されやすい。本当にストイックな男ですよ」と素顔を明かす。
そんな斎藤が夕刊フジ記者にこう語ったことがある。「いまは苦しいですけど、子供の頃から一番なりたかったプロ野球選手になれたことは、幸せだと思ってるんです。だって、なりたい職業にみんなが就ける訳じゃないでしょう。だからこそ、このままじゃ終わりたくない。自分がプロの世界で生きた爪痕を残したいんですよ」
たかが1勝、されど1勝。今回の好投で先発ローテに踏みとどまった。チャンスを待ち続けた右腕が爪痕を残すのはまだこれからだ。(片岡将)