暴れん坊レスラーも今は「ちゃんこ居酒屋」経営者

2011.09.21


キラー・カーン、今は店に慰問に大忙しだ【拡大】

 大いなる伝説を残した。1981年5月、米国ニューヨーク州ロチェスターでの試合中に、“大巨人”アンドレ・ザ・ジャイアントの足首をへし折り、北米だけでなく日本のプロレスファンに衝撃を与えた。名は一夜にしてとどろきわたり、メーンイベントに引っ張りだこに。

 「1試合、最高2万ドルのオファーがあったよ。当時、1ドル200円から260円の時代だろ、儲かったなあ。悪役だから、興奮したファンにナイフで刺されそうになったのが懐かしいよ。ワハハハ」

 笑うと、チッコイ目がさらにチッコクなる。

 現役時代は身長195センチ、体重140キログラムのプロレス界屈指の大食漢。地方巡業の際、たまたま入った寿司店でシャリとネタを食い尽くしたことも。

 「日本酒なら2升ぐらいが、まず挨拶代わり。山本小鉄さんとホテルで500ミリリットルの缶ビールを200本以上空けたこともあった」

 今でも焼き肉5キロは軽い。2年ほど前、あのギャル曽根とテレビ番組でジンギスカンの食べ比べをして楽勝。還暦を過ぎたのに、ハンパな胃袋ではない。

 87年に引退後は、西武新宿線中井駅そばに「スナック カンちゃん」を開店した。常連の一人が、今は亡き尾崎豊。共通の友人に連れられてきたのがきっかけだった。

 「多いときは週3回。気さくでね、頼まれれば誰とでもデュエットしてた。亡くなる1週間前もブラッと来てさ。新しくボトル入れて、いつものようにカレーライス食べてったんだけど…」

 現在は歌舞伎町で「ちゃんこ居酒屋 カンちゃん」を経営しているが、このカレーこそ、今も尾崎ファンが食べにくる「カンちゃんカレー」(800円)。水は使わず、数種類の野菜ジュースでルーを作るのが美味しさの秘密なのだそうだ。

 看板料理は「カンちゃん鍋」。2800円ながら、優に3人前のボリュームがあり、スープも絶品。酒がすすむ。

 一方、6年前に日本クラウンから「ふるさと真っ赤っか」で歌手デビュー。師匠である三橋美智也直伝の本格派だ。4年前にリリースした「新宿三百六十五夜」をひっさげ、関東近郊の健康ランドでコンサートを行っている。

 「老人介護施設を中心に月2、3回のペースで慰問ライブもやってるんだよ。経費は全部持ち出しだけど、喜ぶ顔が忘れられなくてね。歌えなくなるまで続ける覚悟さ」

 目がまたチッコクなった。

 ■キラー・カーン 1947年3月6日、新潟県西蒲原郡吉田町(現・燕市)の薬店に生まれた。71年に日本プロレスでデビュー。73年、新日本プロレスに移籍し、79年からモンゴル人悪役レスラーのギミックでキラー・カーンを名乗る。その後、ジャパンプロレス、全日本プロレスで活躍し、87年に引退。現在、歌舞伎町で「ちゃんこ居酒屋 カンちゃん」(新宿区歌舞伎町2の27の12 新宿リービルII5F (電)03・3207・3217)、西新宿で「立ち呑み カンちゃん」(新宿区西新宿6の16の7)を経営。

 

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