橋下市長VS週刊朝日バトルで見えた報道の欺瞞

2012.10.24


橋下徹大阪市長【拡大】

 「橋下徹市長の血脈を暴く!」という記事が、「週刊朝日」に載りました。その後の「橋下さんVS週刊朝日」のバトルは皆さま、報道でごらんの通りです。私は、このひと騒動を見ていて、「言論の自由って何だ」との思いにとらわれました。

 日本には戦後、アメリカのマッカーサー元帥殿によってご親切にも指導されて制定された平和憲法があります。

 ここでは、「暴力は絶対ダメですよ」と最初から決めつけられています。ところが、「言論の自由」を標榜して「弱者の味方」を装っている人たちには別のルールがあります。何を言っても何を書いても基本的に罰せられることはありません。まったく都合の良い話です。もちろん、この「自由」が、世の中の不正を暴き出し、真実を民衆に伝えることに使われるのは歓迎すべきことです。

 でも、企業や権力者の利益を得るために利用されたり、真実でない事実が故意に吹聴されたりするのは、我慢なりません。ペンの暴力という表現がよく使われますが、現代社会において、ペンによる暴力はたたいたり蹴ったりする体罰以上の効果をもたらします。

 前出の橋下さんの記事の是非や事の真意はともかく、橋下市長が公人であり政治家であるということを踏まえましても、あの報道に関しては「天下の朝日がなりふり構わずに攻撃に来たな」という感がありました。

 週刊朝日の編集も、佐野眞一さんも優秀なジャーナリストではあります。何をどのように表現すれば最も有権者の心を動かすかという言葉のツボというものを、実によく心得ておられまして、言葉だけで相手に確実にダメージを与える方法を日頃から研究し、鍛錬されていらっしゃるのでありましょう。褒め殺しといいましょうか、実に表現に無駄がありません。

 なるほど、うまい表現をするなと私自身は感心しながら事の顛末を興味深く観察しておりました。もう少し読んでみたい気もしましたが、結果的には多方面からの批判を受けた週刊朝日の編集長が謝罪をした上で、異例なことですがこの連載は1回で打ち切りとなりました。

 賢明なる読者はすでにお分かりだと思いますが、新聞や週刊誌の報道がすべからく真実ではありません。テレビや新聞を見るように、世の中を見てはいけません。

 そこには善意を装った第三者の利益が隠されているからであります。そして彼らはその報道により民衆が怒ったり喜んだりするのを陰で見ながら「ク、ク、ク」と含み笑いをしてるのであります。報道の裏に隠された真実。これを読み解くようにすれば、新聞や週刊誌をより楽しめるのではないでしょうか。 押忍!!

 ■石井和義(いしい・かずよし) 空手団体「正道会館」宗師で、格闘技イベント「K−1」創始者。著書に「空手超バカ一代」(文藝春秋刊)がある。

 

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