「亀田の時代は終わった」 村田、井上の登場で新たなボクシング界の幕開け

2013.04.23


井上尚弥(左)=東京・後楽園ホール (撮影・戸加里真司)【拡大】

 

 「久しぶりに面白い試合を見たな」

 先週、友人たちとの酒席は珍しくボクシングの話題で盛り上がった。16日夜、フジテレビが中継したロンドン五輪ミドル級金メダリスト村田諒太のプロテストと、ライトフライ級・井上尚弥のプロ3戦目だ。試合でもないプロテストと、世間的にはまだ無名選手のノンタイトル戦をゴールデンタイムにぶつけるなど邪道、無謀…。そんな批判も吹っ飛んだ。

 井上はいろんな角度から自在に左を繰り出して、日本ランク1位の佐野を翻弄。10回TKO勝ちした。デビュー戦から3連続KO勝ちは、さすがにアマ7冠ではある。

 「ガードを固めて前に出て、ポイント稼ぎに徹する亀田興毅より10倍面白い」「弱い相手ばかりの亀田と違い、強い相手とやるところに好感が持てる」

 間接的とはいえ、アンチ亀田派も留飲が下がったようだ。

 ただ、7日の世界戦で辛うじて判定勝ちし「しょうもない試合」と土下座した亀田の視聴率11%台に対し、同夜は6・9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。注目度ではまだまだのようだ。

 しかし、2人の出現はボクシング界の新時代幕開けを告げるにふさわしい。日本ボクシングコミッションは、「世界王座の権威低下が懸念される」として加盟していなかったWBO(世界ボクシング機構)、IBF(国際ボクシング連盟)に加入した。

 WBA、WBCと合わせると4団体の乱立で、水増しという批判もある。しかし、世界はこの4団体で動いていてWBO、IBFからも強い王者が次々に誕生しており、加盟は遅きに失した感もある。

 WBA王者の亀田はTBS、8日のバンタム級の山中慎介らのWBCトリプル世界戦は日本テレビが中継した。今後、WBOはフジテレビ、IBFはテレビ朝日といった具合に色分けされ、それぞれが競って選手を育てればボクシング界は、かつの活況を取り戻すことも可能だろう。

 さすがにフジテレビは抜け目なく、井上と6年間の放送権契約を交わした。関連会社に入社した村田は27歳、年齢的には峠を過ぎている。しかし短期勝負でも、十分に元はとれそうなイケメン。何より、20歳になったばかりの井上の将来性は魅力的。そう考えれば今回の6・9%は、ほんの名刺代わりとして想定内だったかもしれない。

 友人たちは口をそろえた。「どっちにしても亀田の時代は終わったな」 (作家・神谷光男)

 

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