18年W杯こそ日本で 日本サッカー協会、五輪落選は想定内 

2009.10.03


興奮再び−。2018年W杯単独開催に向け、犬飼会長の動きは素早い【拡大】

 2018・22年のサッカーW杯単独開催に立候補している日本サッカー協会にとって、16年東京五輪招致の落選は「想定内」の出来事と強調している。

 犬飼基昭会長(67)は、「東京五輪の雪辱を期すために、2018・2022年W杯招致をやめるつもりはありません」とコメント。すでに来年12月2日に行われる開催地決定の国際サッカー連盟(FIFA)理事会に向け、日本協会は単独で5億円にものぼる招致活動費を準備した。

 確かに日本協会は、16年夏季五輪の開催が決まったリオデジャネイロと同じく、五輪とW杯のダブル招致を狙う活動をプランの1つとして立てていた。というのも、FIFAでは「決勝と開幕戦会場の基準を収容人員8万人以上のスタジアムが必要」と定めており、「最大収容を誇る日産スタジアム(7万2000人)でもW杯を開催することができない」(協会幹部)。そこで東京五輪の招致が決まれば東京・晴海に建設予定の10万人スタジアムを使用する予定でいた。

 だが一方で、今回の東京五輪落選を、「東京五輪の招致活動は、投票に直結する“政治活動”がほとんど実を結んでいなかった」(日本協会関係者)と、早々に判断していた。

 日本協会は次の手を打った。長年友好関係にある南米サッカー連盟(CONMEBOL)とともに、「サッカーW杯日本開催」に向けた政治活動をすでにスタートさせていた。

 実は今回の東京五輪招致に関して、「リオデジャネイロが東京より早く落選した場合、東京五輪招致に協力したいと約束をしてくれた委員もいた」(日本協会関係者)という。

 ところが、ブラジルのルラ大統領がIOC総会の直前、五輪開催の投票権を持つ理事が多数いるFIFA理事会をリオデジャネイロで開催するという荒業に出たため、日本サッカー協会が築いていた協力関係が崩れた。これを逆手に取って、ブラジルには“貸し”ができたともいえる。

 サッカーW杯は来年の南アフリカ大会の後、14年にはブラジルで開催されることがすでに決まっている。18年のW杯を狙う日本の単独開催は、かなりの追い風が吹いている。

 日本サッカー協会では8日にW杯招致に関する大々的な発表を行う。五輪のアダをW杯で返せるのか。日本サッカー協会にとって、来年12月まで勝負の1年を迎える。(夕刊フジ編集委員・久保武司)