“名将”岡田監督、海外クラブへ?! 松井、長友にもオファー

2010.06.22


格上チーム相手に健闘を見せた日本代表の岡田武史監督も、欧州クラブが調査に乗り出している(森本幸一撮影)【拡大】

 【ジョージ(南アフリカ)21日=久保武司】W杯ベスト16入りに王手をかけている岡田ジャパン。勝ちか引き分けで1次リーグ突破となる24日のデンマーク戦は、日本国民の期待を担うとともに、“就活中”の選手にとって重要な一戦だ。一気に注目されたMF松井大輔(29)=グルノーブル、DF長友佑都(23)=FC東京、そして岡田武史監督(53)にも欧州有力クラブからオファーが舞い込んでいることが判明。デンマーク戦は、格好のアピールの場となる。

【就活へ絶好のアピールの場】

 「不屈のライオン」と呼ばれるカメルーンを撃破、そして優勝候補のオランダに0−1の惜敗。日本サッカーの評価がアップしたことは確かだ。

 8月の欧州各リーグのシーズン開幕に向け、W杯終了とともに選手の移籍市場がオープンするとあって、選手個々にも熱い視線が注がれている。欧州有力クラブ関係者による評価が高いのが、MF松井だ。

 今大会では右サイドのMFとして攻守に大活躍。特にカメルーン戦では、左足での絶妙なクロスで本田の決勝ゴールを生み出した。脚光を浴びた本田よりも、「MVPは松井」と評した専門家は多かった。

 松井が所属するフランスのグルノーブルは昨季は開幕11連敗を喫するなど低迷し、来季は2部降格が決定。「実はオレ、就職活動中の身ですから」という松井にJリーグ復帰の意思はなく、欧州クラブを中心に移籍先を探している。

 W杯前にはロシアのクリリア・ソベトフが獲得に名乗り。さらに今大会の活躍でウクライナのアーセナル・キエフ、フランスリーグのバランシエンヌ、そして強豪モナコも獲得調査を開始し、ドイツのブンデスリーガ所属クラブからもオファーが届いた。

 同僚のMF本田圭佑(24)は昨オフ、年俸2億円(推定)という高額オファーでCSKAモスクワへ移籍。松井は「せっかくフランス語も話せるし…。まずはW杯が終わってから」と返事は保留しているものの、「W杯は勝ってなんぼ。しっかり自信をつけて、海外で自分の人生の1ページを広げたい」。このW杯で結果を出して、欧州有力クラブに胸を張って、7月中に“再就職”したい意向だ。

 松井とともに、一斉に各クラブがリストアップしたのが、DF長友だった。1試合で15キロを走る運動量とFIFA(国際サッカー連盟)のレーダー計測で、オランダ戦では両軍最速の時速26・70キロを記録したスピードは世界トップクラスだ。長友本人もすでに、欧州クラブへの移籍を決断。所属するFC東京関係者は「長友は秋にはうちからいなくなります」と断言している。

 移籍候補は、R・バッジョや中田英寿が在籍したイタリアのボローニャやスペインのマジョルカ。所属事務所が同じMF中村俊輔(31)がかつてプレーしたスコットランドのセルティックなどが興味を示している。体力のあるサイドバックはどの有力クラブでも人材難だけに、引く手あまたという状況だ。

【犬飼会長「一人でも多く海外へ」】

 選手だけでなく、岡田監督にも注目が集まる。岡田監督は「代表監督を続けるということは、まずないでしょう…」とW杯後の退任を断言。次期Jリーグチェアマン候補にもあがる中、イタリアのクラブ関係者の間では「クラブチームを率いれば勝てる監督になる」と高く評価し、調査を開始したという情報もある。岡ちゃん、セリエAの指揮官に−。日本人として、初の海外有力クラブ監督就任という可能性も広がっている。

 日本サッカー協会・犬飼会長は、「1人でも多く海外のリーグへ飛び出し、活躍してほしい。それが日本のサッカーの今後に必ずつながりますから」と話す。

 松井、長友の就活組だけでなく、ステップアップを目指す選手にとってデンマーク戦は格好のアピールの場。活躍してどれだけ、自分を高く売り出せるか。ベスト16入りすれば、さらに箔が付くことに違いない。

 

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