ボクたちは松田直樹さんの心を忘れない!

★「松田直樹メモリアル」代表理事 安永聡太郎氏(35)

2012.01.13


急逝した松田さんを追悼する試合に、多くの仲間が駆けつける【拡大】

 昨年8月4日、急性心筋梗塞で34年の短い人生を終えた元サッカー日本代表で、松本山雅に所属した松田直樹さん。今月22日、Jリーグでは初めて松田さんをしのぶ追悼マッチが日産スタジアムで行われる。この試合には、元日本代表のトルシエ監督(56)や、中田英寿氏(34)らも参加。横浜マリノスの同僚としてもプレーし、このほど一般財団法人「松田直樹メモリアル」を設立した安永聡太郎氏(35)に、試合を企画した意図を聞いた。(聞き手・久保武司)

 −−一選手の財団設立はJリーグでは初です

 「追悼試合という形も初めて。『松田直樹』という冠を使うと、3人いる彼の一番上の子供に肖像権料が渡ることを知りました。僕は本気で彼の子供の面倒をみようと思っている。営利団体ではありませんが、3人の子供たちが20歳になるまで年に1回、こういう形の試合を行いたいと思っています」

 −−前売り状況は

 「おかげさまで3万枚ほど出ています。でも日産スタジアムは満員で6万人。5万人以上の方々に来ていただきたいんで、がんばらなきゃ」

 −−多くの仲間も参加します

 「ヒデ(中田氏)もそのひとり。どうせやるなら気持ちよく楽しく試合をしようと。『試合前のフルーツは? ゲームで選手たちが使うタオルは?』なんて、アイツらしく細かいところまでアドバイスしてくれましたよ。トルシエ監督も来てくれます。どうしてもスケジュールがあわない人以外は、全員快諾してくれました」

 −−成功させたいですね

 「もちろんマツ(松田さん)の子供たちが、将来も困らないようにするのが大きな目的ですが」

 −−他に計画も?

 「実は、集客がなかなかうまくいかない(アマチュアリーグの)JFLのクラブから、前座試合をやってほしいと。地元高校生と僕らが試合することで、少しでも盛り上がればと思っています。また僕の地元の中学校ではサッカー協会がやっている『夢先生』のような授業をやってもらえないかとか…。だったらこのメンバーでやろうと。今回はみんなノーギャラでやってもらっていますが、地方は交通費だけというわけにもいきません。いくつかのスポンサーには手伝っていただけそうです」

 −−Jリーグは毎年200人以上が解雇されています。軌道にのればセカンドキャリアにも

 「そうなれば最高です。協会の夢先生で全国を回って分かったのですが、学校の先生も悩みを抱えている。それなら、まだ体が動くわれわれが“町のおにいちゃん”みたいに、学校体育の授業を手伝うことができないかと。僕の次女の小学校も、体育は人手がなくて再雇用された60代の方がやられている。だったら僕らが! とね」

 −−松田さんも喜んでいるでしょう

 「まだお墓参りに行っていないんです。この試合が終わったら、報告に行こうと思っています。実は、この試合のことをマツのお母さんに話にいったとき、自宅のソファでうたた寝をしていたらアイツの夢をみたんです。そうしたらアイツ『オレのホッペにチューしてくれって』。笑っちゃいました。すごくいい笑顔でしたよ…」

 ■やすなが・そうたろう 1976年4月20日、山口県宇部市生まれ、35歳。静岡・清水商の2年時に高校選手権優勝。95年に横浜マリノス入団。U−20日本代表にも選出された。97、98年にはスペインリーグのレイダに期限付き移籍。その後も清水、柏などを経て05年に現役を引退した。07年から日本サッカー協会の「こころのプロジェクト」の初代専属スタッフとして活躍。

 ■一般財団法人「松田直樹メモリアル」 代表理事・安永聡太郎。昨年10月3日、松田直樹さんの遺志を受け継ぎ、サッカーの普及活動と故人の遺族支援活動を目的に設立。22日の追悼試合は、TBS系で生中継を予定(放送時間未定)。

 

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