MF本田、年俸1億円ダウンでもイタリアに行きたいワケ

2012.01.28


本田(右)がモスクワを脱出したがるのには、深刻な理由がある(共同)【拡大】

 サッカーロシアリーグ・CSKAモスクワに所属する日本代表MF本田圭佑(25)は、イタリア・セリエAの古豪ラツィオへの移籍が秒読み段階に入った。

 日本時間27日、モスクワで始まった3度目の移籍交渉でラツィオ側は移籍金1300万ユーロ(約13億円)を提示、CSKA側の要求は1400万ユーロ(約14億円)とまだ開きが1億円ほどある。しかし「ホンダ資金が一刻も早く欲しい」とされるCSKA側の事情に応える形で、ラツィオは1月中に400万ユーロ(約4億円)を入金する用意があることを確約。成立へ向けて両クラブともに譲歩しているのは確かだ。

 本田自身、心はもうラツィオの本拠地ローマにある。CSKAのババエフGMは「ラツィオと本田はもう合意をしている」と明言。あとはクラブ間交渉を残すだけになっている。

 本田の現在の年俸は約3億円。ラツィオ行きが決まれば、1億円の大幅ダウンという異例の移籍になる。

 というのも、ラツィオは2005年に約1億ユーロ(約100億円)の負債を抱え、倒産の危機にあった。そこで現在のクラウディオ・ロティート会長(55)に代わり、25年ローンで返済することでその危機を救っている。金額なら上のCSKAを蹴り、1億円ダウンを飲んでまでラツィオに行きたい本田。

 それほどまでに本田がイタリア・ローマに行きたい理由は、右膝の故障の原因になった「人工芝グラウンド」にある。昨年8月28日のモスクワダービーで故障した右膝半月板は、いまだに本人が完治宣言をしていない。この試合も人工芝グラウンドで行われている。その時の状況を聞いた協会関係者によれば、「スパイクが人工芝に引っかかり、今までにないひねり方をしたようです」。

 要するにCSKAに残留する限り、人工芝の恐怖と隣り合わせ。冬のローマは寒さが厳しいが、人工芝で試合をするよりは数段マシというわけ。

 フロントから獲得秒読みの報告を受けているセリエA最高齢のラツィオのエドアルド・レヤ監督(66)は、本田を2列目の攻撃的MFに起用することを示唆している。交渉のリミットは今月31日。最もハラハラしているのは本田圭佑自身だろう。(夕刊フジ編集委員・久保武司)

 

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