ブラジルW杯開催ピンチ! 50都市で反対デモ…治安悪化で殺人事件も

2014.05.17


W杯のボイコットを叫ぶ市民たち。無事開催にこぎつけるかは不透明だ (ロイター)【拡大】

 本番まで1カ月をきったサッカーW杯ブラジル大会(6月12日開幕)に、暗雲が垂れ込めている。各地で反対派のデモが行われ、一部が暴徒化したのだ。警察官が賃上げを求めるストライキを行ったことで治安が急速に悪化し、17日までに少なくとも39件の殺人事件が発生したという。大会中にも各地の警察官がストを行う可能性があり、環境整備の遅れも目立つ。安全な大会運営が危ぶまれる事態になっている。

 地元メディアなどによると、最大都市サンパウロで15日、国内の景気対策や雇用問題をないがしろにしたまま、W杯を開催しようとする政府への抗議デモが発生した。ストライキ中の労働者らも待遇改善を求めてデモに参加し、その規模は一時、1万人以上に膨れあがった。群衆のうねりは試合を行う12都市を含む全国約50都市にまで拡大した。各地で数百人から数千人が通りを行進し、シュプレヒコールを挙げた。デモ隊の一部は暴徒化し、警官隊が催涙弾などを使って鎮圧した。

 なかでも、日本代表がコートジボワールと戦う北東部レシフェを州都とするペルナンブコ州では、13日からの3日間、50%の賃上げを求めて警察官がストを実施した。

 開催都市のサルバドルでも15日から警察のストがあり、この影響で治安が悪化し、商店での略奪や殺人事件が多発。スト終結の17日までに、少なくとも39件の殺人事件が起き、収束のため、政府が軍部隊約5000人を派遣する事態に発展した。

 主催者側は23日にも、全国でW杯反対デモの実施を呼び掛けている。開幕が近づくにつれて参加者が増え、混乱が拡大する恐れがある。

 2012年2月にもブラジル東部で警察のストが続き、スト中の1週間で殺人事件が115件起きている。各地の警官が今後、新たなストを行う可能性もあり、治安の悪化は必至だ。日本の外務省はホームページで、W杯期間中に渡航する日本人サポーターに注意を呼び掛けている。

 治安とともに、インフラ面でも不安は残る。

 建設の遅れが指摘されてきた各地のスタジアムは、何とか完成のメドは立った。しかし、開催地のクリチバ市やサンパウロでは、スタジアム周辺の道路や空港の工事がいまだに続いている。

 問題山積のサッカー王国は、無事に4年に1度の「スポーツの祭典」を乗り切れるのか。

 

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