「勝てない世代」をリオへ導いた“手倉森流マネジメント” 源流には挫折があった (2/2ページ)

2016.01.30


アジアの頂点を目指し、因縁の日韓戦に臨む手倉森監督。雪辱を果たし、有終の美を飾りたい(桐山弘太撮影)【拡大】

 「男たるものブレずにじれない」を座右の銘に、弱小チームのサポーターが集まる店で毎晩のように酒を酌み交わす一方、選手には「君たちの力を貸してほしい。オレはベガルタを強くしたい」と訴え、09年にJ2で優勝し、J1昇格に導いた。11年には本拠地が東日本大震災に見舞われたが、12年にJ1で2位の好成績を収め、ACL出場の公約を果たした。

 「仙台当時から今も続けているのが、試合で起用しない選手と必ず1対1の個人面談を行うこと。自らがやけを起こした経験から、苦しむ選手の胸中を理解。『おまえたちには可能性がある』と納得させ、チームを一丸にした。今回の五輪予選でも毎試合選手を何人も入れ替えた。間違いなくベガルタを強くした方法で選手をまとめあげた」(仙台関係者)

 ■東北魂

 大震災から学んだのは、「スポーツで勇気や感動を与えられる。それがわかった選手はすごい力を発揮するということ」。今回、あえて仙台出身の佐藤洋平GKコーチを腹心として入閣させた。手倉森監督は五輪出場を決めた準決勝イラク戦後、「大和魂、魂の塊ですよ」と話したが、自身の根底には東北魂もあった。

 明るく冗談好き。「おまえら硬いよ。固いのは意志(石)だけでいい」などダジャレはお手の物。逆境から培った人心掌握術で、リオではメキシコ五輪以来、48年ぶりのメダルを狙う。

 

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