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上場廃止危ない38銘柄…株価回復前に経営破綻も

 株式市場が世紀末の様相を呈するなか、上場廃止の危機に直面する企業が相次いでいる。株価が下がりすぎて、株式の時価総額が上場廃止基準にひっかかった企業は、東京、大阪、ジャスダック各証券取引所で計38社。一定期間内に株価を回復させ、時価総額を基準以上にしないと、市場からの“退場”を宣告されることになる。こうした企業は株価回復の前に経営破綻してしまうケースも多いだけに、市場も注意深く見守っている。

 8日の東京株式市場は、前日に続いて全面安の展開となり、日経平均株価は前日終値比952円安の9203円と年初来安値を大幅に更新して取引を終了。この日は、トヨタ自動車、ソニーといった国際優良株も軒並み売られ、年初来安値を更新した。

 前日の米国市場で、ダウ工業株30種平均が今年2番目の下げ幅となる前日終値比508.39ドル安の9447.11ドルと約5年ぶりの安値を付けたこともあり、東京市場でも売りが売りを呼ぶ展開となった。

 新興市場でも7日、東証マザーズ指数、日経ジャスダック平均ともに年初来安値を更新した。

 株価が大きく落ち込むなか、株価に発行済み株式数をかけ合わせた時価総額が大幅に目減り。証券取引所の上場基準を下回り、上場廃止の危機に直面する企業が相次いでいる。

 時価総額を一定期間内に基準以上に回復させれば、上場は維持されるが、その前に息絶えてしまう企業も多い。

 10月2日に破産申請したジャスダック上場の不動産会社エルクリエイト(横浜市)、9月26日に民事再生法の適用を申請した東証1部のマンション分譲会社シーズクリエイト(東京)、同25日に同法の適用を申請した東証2部の半導体検査会社ジェネシス・テクノロジー(兵庫)。これら3社はいずれも、時価総額が上場先の取引所の基準を下回り、上場廃止の危機に直面していた「イエローカード企業」だった。

 また、ジャスダックのコンクリート2次製品メーカー、武井工業所(茨城)は時価総額を回復できずに11月1日付で上場廃止が決まった。

 9月末時点で時価総額が基準を下回り、新たに上場廃止の危機に直面しているのは計10社。東証2部の建設会社ビーアールホールディングス(広島)と小売業セキド(東京)、大証2部の小売業ナカイ(徳島)、東証マザーズの廃棄物処理会社フジコー(東京)、ジャスダックのネットカフェ運営ランシステム(同)などが新たに加わった。

 時価総額が基準を下回っても、最長9カ月の猶予期間内に回復すれば上場は維持される。そのため今、必死に財務強化に走っているのがジャスダックのフリード(名古屋市)だ。

 法人向けに電話回線の再販などを行っている同社は今年2月に基準に抵触し、猶予期限が11月末に迫っている。上場維持のため、第三者割当増資を香港の投資会社に引き受けてもらうと発表した。

 ちなみに、ジャスダックの時価総額の基準は5億円で、同社の10月7日時点の時価総額は3億5518万円となっている。

 ほかに目立つのは、経営破綻が相次ぐ新興不動産会社の時価総額の減少だ。東証2部のノエル(川崎市)の7日時点の時価総額は2億7484万円と、基準額の10億円を大きく下回っている。ジャスダックのセイクレスト(大阪市)は同日時点で4779万円、総和地所(東京)は8195万円と、基準額の5億円をはるかに下回っている。

 株価が下落し時価総額が減少した銘柄は、投資対象としてどうなのか。市場関係者は「どんな株でも市況や業績の悪化で下落することがあるが、上場廃止基準を下回るほど売られるのは企業に根本的な問題があるケースが多い。一般の投資家は近づかないほうが無難だ」と話している。

 【上場廃止基準】

 企業の株価に発行済み株式数をかけ合わせた時価総額が、月間平均または月末のどちらか一方でも各市場の基準値を下回った場合、その銘柄は上場廃止の「猶予期間」に入る。

 猶予期間は9カ月だが、取引所に事業改善計画書を提出しなかった場合は3カ月に短縮される。この間に月末の時価総額と月間平均時価総額の両方が基準値を上回らなければ、整理ポスト入りして1カ月後に上場廃止となる。

 時価総額の基準は、東証1・2部が10億円、大証1・2部、東証マザーズ、ジャスダックが5億円。

 時価総額のほか、株主数にも一定の基準が設けられており、債務超過に陥ったり、有価証券報告書に虚偽記載したりした場合も上場廃止の対象になる。

ZAKZAK 2008/10/08

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