MENU

RANKING

モバZAKのご案内

iモード、EZweb、Yahoo!ケータイで大好評配信中

社会ホーム > 社会 > 記事詳細

  • イザ!ブックマーク
  • はてなブックマーク
  • livedoorクリップ
  • ブックマークに追加する

戦後最大、東証急騰1171円高…麻生銀行救済へ

公的資金で保有株式の買い取り検討

 14日こそ急上昇した株式相場だが、下落局面では、株安が銀行の経営体力をむしばんでいた。シンクタンクの試算では、先週末時点で大手6銀行・グループのうち、みずほ、三菱UFJ、三井住友、中央三井、住友信託銀行で保有する国内株式の含み益が吹き飛び、含み損が発生していた可能性がある。こうした事態を不安視する政府は、金融機関の保有株買い取りを今後の検討課題としている。

 試算をした9月末時点の日経平均株価は1万1259円。東証1部の全銘柄の値動きを示す東証株価指数(TOPIX)も1087ポイントだった。これが先週末の10日にはそれぞれ8276円、840ポイントと2割超も下落していることから、含み益は短期間で吹き飛んだとみられる。

 試算では、各銀行・グループの含み益がゼロになるTOPIXの水準を次のように想定している。

 みずほグループ=968ポイント、三菱UFJグループ=914ポイント、三井住友銀行=843ポイント、中央三井グループ=930ポイント、りそなグループ=808ポイント、住友信託銀行=896ポイント。

 10日時点のTOPIXは840ポイントだから、試算上はみずほ、三菱UFJ、三井住友、中央三井、住友信託の5銀行・グループが軒並み同日時点で含み損に転落していることになる。14日は株価が急騰したが、それでもみずほが試算上、含み損状態にある。

 銀行・グループによって含み損発生の水準にばらつきがあることについて、大和総研はこう指摘する。

 「日本の銀行は2003年3月、788ポイントというTOPIXの水準を経験しているため、保有する国内株式の帳簿上の価格は下がっている。本来なら多少の株価下落では含み損が発生しないはずだが、その後の国内株式の買い増しの仕方によって、含み損が発生する水準に格差が出てきているようだ」

 株暴落の影響は生保にも及んでいる。朝日生命は9月末時点で、保有する国内株式に300億円の含み損が発生。9月末時点で含み益が530億円だった三井生命保険や、1700億円だった住友生命保険も、その後の株価暴落で含み損に転じた可能性がある。

 保有株式の含み損益は、経営体力に影響を与える。金融機関は含み損益を資本として計上しており、含み損が発生すると、資本を減らすケースも出てくるからだ。

 銀行は、経営体力を示す自己資本比率を一定以上に維持する必要がある。国内業務だけの銀行なら4%、国際業務も行う銀行なら8%以上の自己資本比率を維持しなくてはいけない。

 ところが、保有株式に含み損が発生し、自己資本が減るような事態になると、銀行は自己資本比率を維持するため、「貸し渋り」や「貸しはがし」に走りがちになる。そうなると、企業の資金繰りが苦しくなり、最悪の場合、経営破綻に追い込まれる。

 麻生政権も、金融機関の保有株式の含み損には関心を寄せている。

 先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)から帰国した中川昭一財務相兼金融担当相は13日夜、テレビ東京の報道番組に出演。そのなかで、株価対策として、「銀行等保有株式取得機構」による金融機関の保有株式買い取りも検討していることを表明した。

 中川氏は14日午前の閣議後会見で、公的資金を使って地域金融機関に予防的に資本注入できる金融機能強化法の復活などを柱とする金融市場安定化策を発表。金融機関の保有株買い取りについては、今後の検討課題となった。

 欧米各国はここ数日、矢継ぎ早に金融危機対策を公表しているが、第一生命経済研究所の熊野英生主席エコノミストは「各国の金融当局が打ち出している対策はすぐには効果がでない。さまざまな対策の効果が時間をかけて積み上がっていかないことには、金融市場の機能は回復してこない」と指摘。今週は米大手金融機関の7−9月期決算発表を控えていることもあり、市場が安定するにはまだ時間がかかりそうだ。

ZAKZAK 2008/10/14

社会ニュース

もっと見る