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沖縄に5000人いる! 霊媒師「ユタ」って何?

お祓い中、中学生5人体調不良で病院へ

 沖縄県宜野湾市の中学校で、お祓い中に中学生5人が体調不良で病院に運ばれた騒動で、にわかに注目を集めた「ユタ」。沖縄では民間の霊媒師として身近な存在だが、その実態は謎に包まれている。心霊現象から家庭のトラブルまでも解決するトラブルバスターの素顔とは−。

 21日午後9時すぎ、宜野湾市立真志喜中学校に生徒約60人と7、8人の父母、顧問の教諭が音楽室や廊下に集まった。ユタを招いてお祓いをするためだ。

 数年前から吹奏楽部の一部の生徒の間で「変なものが見える」との訴えが相次いだために呼ばれたものだが、ユタが酒と塩をささげておはらいを開始して約30分後、女子生徒20人が突然「気分悪い」「息苦しい」などと訴えだし、うち5人が過呼吸状態に陥った。

 大事には至らず、比嘉正也校長も「思春期の女性特有の集団心理が働いたのでは」とユタと怪奇現象との因果関係を否定する。この学校では5月にもけが人が多かった別の部に、ユタを招いてお祓いを実施したともいうが、一体ユタとはどういう存在なのか。

 「ユタは相談者の依頼に応じて、霊的なアドバイスを与えるシャーマン(霊媒師)」と説明するのは、沖縄の民間信仰に詳しい沖縄大講師、波平エリ子氏(民俗学)。

 戒律や教義、特別な正装や男女の別もない。沖縄独特の祖先・自然神崇拝を背景に、「琉球王朝時代からいるが、起源は定かでない」(同)という。

 同じ様な存在として、青森県に死者の口寄せをするイタコがいるが、現在は数人しか残っておらず、イタコが一堂に会する年1回の恐山大祭が有名だ。

 それに対し、ユタは「正確な人数は分からないが、5000人ともいわれる。霊的アドバイザーとしての役割も果たしており、市民には身近な存在」(同)。

 家族が災厄にあった時に相談することが多いが、冠婚葬祭など人生の節目ごとに助言を求める者もいる。

 ユタを取材した写真家の酒井透氏は「ユタの大半は兼業で、相談料はユタによって違う。1万円から100万円まで金額はまちまち。なかには金を取らない者もいる」と話す。

 神秘的な存在感からミステリー作家、内田康夫氏の浅見光彦シリーズに登場。画家の岡本太郎氏が写真集を出したこともある。

 ただ、中部在住の会社員男性(31)によると、「戦前はもっと身近だったが、現在は非科学的だとして『ユタ離れ』が進み、信じない人と信じる人に二分されている」という。

ZAKZAK 2008/10/27

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