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マンション歳末投げ売り…ついに値引き3千万円超も

1年で30%超ダウン物件も

 新築マンションを購入予定のサラリーマンにとって、この冬は最大のチャンスとなりそうだ。逆風にさらされている不動産会社が資金繰りをつけるため、在庫マンションを大幅に値下げして処分する動きを加速。神奈川県内では、6000万円の物件が3000万円超も値引きされていたというから驚きだ。バーゲンセール状態の現場の実情をリポートする。

 東京都内のITベンチャー企業に勤務する男性(45)は、新聞の折り込みチラシを見て思わず絶句した。チラシは、今年5月に竣工した東京都江東区の新築マンション「グローベル ザ・スイート 森下」をPRするもので、4140万円の1LDK(40.47平方メートル)が1250万円引きの2890万円で販売されることを強調していた。価格表示の上には「新・価・格 大幅プライスダウン!」の大きなタイトルが踊っている。

 このチラシを見た男性は感慨深げにこう切り出した。

 「今は賃貸に住んでいますが、月の家賃もバカにならないため、東京都中央区や周辺の江東区を含めて購入物件を探していたところです。『グローベル 森下』も候補に入っていたのですが、7月に4000万円台だったのに、今は2000万円台後半。4カ月でここまで下がるとは…。慌てて買わなくてよかったと思うとともに、こんなに下がっていいのかという感じです」

 この物件の売り主は、「グローベル」ブランドの分譲マンションで知られる東証2部上場のグローベルス(東京)。

 約1200万円の値引きには目を見張るが、これで驚いてはいけない。同社では最近、来年3月竣工予定の「グローベル ザ・スイート 両国」(東京都墨田区)で、これを上回る額の値引きを実施。5360万円の2LDK(52.63平方メートル)が1730万円ダウンの3630万円に価格変更されているのだ。

 この大胆な値引きについて、同社は「不動産市場の悪化が原因です。マーケットの需要動向に合わせて判断しました」と説明。旧価格での購入者には、値下げ分の返金で対応しているという。

 新築マンションの価格はこのところ、下落傾向にある。ひところは地価や建築資材の高騰に伴って、マンションの価格も上昇。価格上昇に付いていけなくなった購入希望者の多くが買い控えをするようになった。マンション市況の悪化を懸念した金融機関は、不動産会社向けの融資を引き締めるようになり、不動産会社は物件を大幅値下げしてでも売却し、投資資金を回収するようになった。

 東京カンテイの調査によると、JR京葉線稲毛海岸駅やJR中央線中野駅を最寄りとする物件では、今年7月1日までの1年間で30%以上も値下がりしている。

 これから来年3月をめどにマンションの価格はさらに下がり、グローベルスのようなケースが珍しくなくなる可能性もあるという。大手不動産会社の幹部が次のように指摘する。

 「業界では、2009年3月期決算を見据えて在庫処分を加速させ、投資資金を回収する動きが一段と広がっている。市場の改善は早くて2〜3年後のため、体力に余裕がない会社だけでなく、比較的資金に余裕のあるところでも、多少損をしても売ってしまおうとしている」

 狙い目の物件を尋ねると、こんな答えが返ってきた。

 「新築物件は完成から1年が過ぎると業界の自主規制で『新築』とは宣伝できず、新築でも中古でもない『新古』物件になる。こうなると売れ残りとして印象が悪くなるので、売り主としては、竣工から1年を迎える物件を無理をしてでも手放してくる。神奈川県内では、6000万円の新築マンションが3000万円以上も値引きされ、2000万円台で取引されたとの話もある」(大手不動産会社幹部)

 マンション購入予定者にとっては、この冬から春にかけて“ホットな買い場”となりそうだ。

ZAKZAK 2008/11/26

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