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これなら納得? リーマン内定取り消しで1000万円

破綻前、東大生に

 米証券大手、リーマン・ブラザーズの日本法人が経営破綻する前の今年3月ごろ、採用内定を取り消した東大生に対して1000万円の補償料を支払ったとして、金融界で話題になっている。リーマン日本法人は9月の破綻後、野村ホールディングスが人材ごと買収。野村のリーマン部門広報担当者は夕刊フジの取材に対し、「人事関係のことはコメントできない」と話している。

【裁判ざた避ける外資流】

 関係者によると、東大3年の男子学生(当時、現在は4年)が今年3月ごろ、リーマンから採用内定を取り消され、その際、内定取り消しの補償料として1000万円が支払われたという。

 ある金融筋は「私の息子も現役の東大生だが、『リーマンから内定取り消しを受けた学生が1000万円をもらった』というのは、その学生の周辺では知られた話のようだ」と明かす。

 1000万円という額は、にわかには信じがたいが、外資系金融機関の関係者によると、「外資系金融機関は特にコンプライアンス(法令順守)にうるさい。内定取り消しの“迷惑料”も、あとあと裁判ざたにならないように多めに渡すのが外資流だ」。

 内定取り消しに対する法的な問題については、「内定段階ですでに労働契約が成立しているとみなすのが一般的。判例をみても、内定取り消しが適法と判断されるケースは少ない」という。

 国内の外資系金融機関では、大学3年の冬に内定を出した学生への内定取り消しが今年春以降、相次いだ。国内で不動産バブルがはじけたことが要因の1つという。

 「今年春ごろから、それまで活況を呈していた国内の不動産市況は急速に冷え込んでいった。日本の不動産に積極投資していた外資系金融機関もこのころから、一斉に手を引き始めている。不動産投資部門の活況が続いていれば、内定した学生はそのまま採用されただろう。しかし、急に冷え込んだため、“迷惑料”を支払って内定を取り消さざるを得なくなった」(先の外資系金融機関関係者)

 野村ホールディングスのリーマン部門広報担当者は夕刊フジの取材に対し、「リーマンが内定を取り消した学生に1000万円を支払ったかどうかを含め、人事関係のことはコメントできない」と話している。

【日本綜合地所の場合は100万円】

 内定取り消し問題では最近、東証1部上場のマンション分譲会社、日本綜合地所(東京)が来春入社予定だった大学4年生53人の内定を、業績悪化を理由にすべて取り消すことが明らかになっている。

 同社は10月1日に内定式を開いた段階では、学生に計画通りに採用する意向を伝えた。が、マンション市況の低迷や世界的な金融不安で業績が急速に悪化したのに伴い、11月17日に電話で内定取り消しを通告した。

 学生には当初、内定取り消しの補償料として42万円を支払うことを検討していたが、今月9日、誠意を示すため一律100万円に増額することを決定。一部の学生はこれに納得せず、話し合いを続けている。

 また、10月に破綻した大和生命保険(東京)でも、来春採用予定だった学生の内定を取り消したもようだ。

 厚生労働省の調査によると、景気悪化の影響で企業から11月25日までに内定を取り消された来春卒業予定の学生は、全国で331人。大学生(短大、専修学校など含む)が302人、高校生が29人となっている。

 同日までに内定取り消しに踏み切った企業(支社レベルなども含む)は87社。このうち大学生の内定取り消しを行ったのは75社で、高校生が15社だった。

 ソニーが国内外で1万6000人以上の人員削減を発表するなど、産業界にはリストラの嵐が吹き荒れている。厚労省は今後、全国のハローワークなどに特別相談窓口を設置し、内定取り消しの回避を企業に働きかけていく方針だ。

ZAKZAK 2008/12/11

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