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アーバンコーポに学ぶ…不動産会社“破綻のサイン”

 経営破綻する不動産会社が後を絶たない。11月28日に民事再生法の適用を申請した東証2部上場のモリモト(東京)を含め、今年破綻した不動産関連の上場会社は16社に上る。市況の改善は「早くて2010年かそれ以降」(関係者)ともいわれ、今後も息絶える会社が続出しそうだ。専門家によると、破綻する不動産会社には共通のサインがあるという。気になる判別法とは−。

 今年に入って破綻した上場不動産会社のなかでもっとも負債額が大きかったのは、東証1部に上場していたアーバンコーポレイション(広島)。08年3月期(連結)に過去最高の売上高2436億円、純利益311億円を計上したものの、金融機関からの融資姿勢が厳しくなって資金繰りが悪化。8月に民事再生法の適用を申請した。負債は2558億円。

 東京商工リサーチ情報部の橋本邦夫課長は「アーバンを分析すると、倒産するのはどんな不動産会社かが分かる」と指摘する。

 アーバンの主力事業は「不動産流動化」と「マンション分譲」。

 不動産流動化は、投資家などから募った資金で土地を購入し、オフィスビルや賃貸マンションを建設。出資してくれた投資家には一定期間、家賃収入などを配当として分配する。3〜5年後、その物件を丸ごと第三者に売却し、投資家に償還する仕組みだ。流動化というと聞こえがいいが、早い話、「現代版のビル転がし」(関係者)。

 流動化とマンション分譲に共通するのは、開発したオフィスビルの転売先がなくなったり、マンションの購入者がいなくなると、とたんに事業が行き詰まるということ。

 「アーバンは、売上高のうち不動産流動化事業が大半(7割近く)を占めていたのが痛かった。米サブプライム住宅ローン問題の影響で、(それまで日本で不動産を買いあさっていた)外資系ファンドが日本から資金を引き揚げてしまい、開発したオフィスビルなどの転売先がなくなってしまった」(橋本氏)

 では、破綻する不動産会社にはどんな“予兆”があるのか。

 橋本氏は「不動産流動化とマンション分譲が主力事業の会社で、決算書をみて、棚卸し資産が急増し、営業キャッシュフロー(CF)がマイナスになっているところは要注意」と明かす。

 開発したオフィスビルや分譲マンションの売れ残り在庫などを示す「棚卸し資産」が急増し、本業での現金の出入りを示す「営業CF」がマイナスだと“黄色信号”というわけだ。

 “危ない不動産会社”は、(1)不動産流動化とマンション分譲が主力事業(2)棚卸し資産が急増している(3)営業CFがマイナス−といったことが重なっている会社ということになる。

 会社がいよいよ末期的な状況になると、「その会社が開発したオフィスビルのテナント募集のチラシが姿を消し、物件を転売するための業者向け告知も突然消えて、従業員が次々と辞めていく」(同)という。

 9月に破綻したシーズクリエイト(東京、負債114億円)、ランドコム(神奈川、同309億円)、10月に破綻したエルクリエイト(神奈川、同60億円)などの上場不動産会社(当時)も、不動産流動化とマンション分譲が主力事業だった。

 不動産市況が改善するのは「早くて2010年かそれ以降」(大手証券幹部)というのがもっぱら。年末や年度末に向けて、不動産業界の緊張感は高まっていく。

ZAKZAK 2008/12/19

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