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薄毛に効果、タンポポの根…解明8年、商品化に10年

「ツムラ」が来春発売

 不景気風が直撃しているフトコロ具合のみならず、はかなく抜けゆく髪の毛にも悩む中高年サラリーマンに朗報だ。小さな花びらが見る者をなごませるタンポポの根に強力な育毛作用があり、その成分を使った育毛剤が来春発売されるのだという。日の目を見るまでに10年かかったという、その中身とは?

 タンポポの根の発毛・育毛作用を発見し、その成分を利用した育毛剤を開発したのは医薬部外品製造大手「ツムラ ライフサイエンス」(東京・港区)。開発者である商品開発部開発3グループ、金谷裕敏グループ長(50)は「世界初の発見」と胸を張るが、いったい何が新しいのか。

 「毛包を強くする3つのタンパク質と毛髪を支える内毛根鞘という『髪の毛の鞘』にタンポポの根(生薬名・ホコウエイ根)が効果を発揮、高い発毛・育毛作用が得られます。これは今回の研究で初めて明らかになったこと。来年3月には日本薬学会で研究成果を報告する予定です」

 にわかに薄毛男性の救世主となりそうなタンポポだが、世紀の発見は意外と単純な発想からだ。

 「薄毛の最大要因は男性ホルモンの過剰分泌。その抑制が薄毛予防には欠かせないわけですが、そのためには女性の機能改善に効果のある成分が有効なはずだと予測したのです。そこで、漢方から女性に有効なあらゆる成分をピックアップ。そのひとつがタンポポだったのです」(金谷氏)

モウコタンポポの根(クリックで拡大)

 不妊治療に効く健康食品として、タンポポの成分を配合したコーヒーやお茶も売り出されている。漢方を応用した新薬開発に携わった経験を持つ金谷氏は、中国の伝統的医療法「中医学」の古い専門書から、タンポポに関して「母乳の出がよくなる」という記述があるのを発見。中国にスタッフを派遣し、原生するモウコタンポポを採取した。

 動物実験によってタンポポの効果はすぐに証明された。しかし、商品化までの道のりは長く、「メカニズム解明に8年。商品化までに足かけ10年かかりました」と語る。

 当初は女性用育毛剤の開発が主な目的で、40歳から60歳までの成人女性33人をモニターに調査し、いずれも効果がみられたという。では、肝心の男性への効果はどうか。

 金谷氏は「効果に男女の別はありません。私自身、髪が薄く実際に使用していますが、髪に張りがハッキリと出てきました。効果を実感しています」と自信満々。

 製品は頭に直接塗付する外用タイプ。すべてのタンポポの根に効果があるという。

 製品化を待ちきれない人も多いだろうが、金谷氏は「近所のタンポポを採って、直接塗ってはいけません。商品化にあたっては、効果のある成分だけを抽出しています。野生のタンポポには体に害のある成分が含まれている可能性もあるので危険です」と早まった行動にはクギを刺している。

ZAKZAK 2008/12/24

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