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富士通、赤字事業切り売り…東芝がHDD事業買収

買収額は300〜400億円規模

 東芝が富士通のハードディスク駆動装置(HDD)事業を買収する方向で検討していることが14日、分かった。実現すれば、東芝は成長分野の小型HDDで世界首位に浮上。富士通は赤字の同事業から撤退することになる。世界的な景気後退でデジタル製品の市場環境が急速に悪化するなか、電機各社の再編に向けた動きはさらに加速していきそうだ。

 東芝と富士通の経営陣は近日中に会談し、今春の買収完了を目指す。東芝が買収するのは富士通のHDDの生産・販売事業で、富士通がタイとフィリピンに持つHDDの組立工場のほか、山形富士通の開発部門も買い取るとみられる。買収額は300億〜400億円規模になるとみられる。

 東芝のHDD全体のシェアは世界4位(9%)で、ノートパソコン向けなどで需要の拡大が見込める「2.5型」以下の小型HDDでは同3位(17%)。今回の買収が実現すれば、HDD全体のシェアは日立製作所と並んで同3位(16%)に浮上。小型HDDでは日立(23%)を抜いて世界1位(33%)に躍り出ることになる。

 東芝は半導体市場の低迷を受け、2009年3月期に2000億円の連結営業赤字に転落する見通し。「HDD事業の買収により、データ記憶装置事業が強化でき、米国や韓国などの大手メーカーとの競争で優位に立てる態勢が整う」(アナリスト)という。

 一方、富士通のHDD事業は世界最下位(7%)で、同事業の08年3月期の営業損益は数十億円の赤字だったとみられる。赤字の同事業を売却することで、経営資源を主力の情報システム事業に集中させる。

 世界的な景気後退により、デジタル家電の需要は急速に鈍化しているうえ、為替市場で円高が急速に進むなど、電機メーカーを取り巻く環境は厳しさを増している。ソニーも09年3月期には連結営業赤字に転落する見通しだ。

 市場では「今後も電機各社で事業の切り売りを含めた選択と集中が加速するのは必至の情勢だ。企業同士の合従連衡に発展するケースも出てくるのでは」(別のアナリスト)との見方が根強い。

ZAKZAK 2009/01/14

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