MENU

RANKING

モバZAKのご案内

iモード、EZweb、Yahoo!ケータイで大好評配信中

社会ホーム > 社会 > 記事詳細

  • イザ!ブックマーク
  • はてなブックマーク
  • livedoorクリップ
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • ブックマークに追加する

ビックどうなるポイント?「早めに使うのが賢明」とも

通知なく変換率変更も可

 東証1部上場の家電量販店大手「ビックカメラ」が、虚偽の業績を有価証券報告書に記載した疑いがあると証券取引等監視委員会から指摘され、監理銘柄に指定された問題の余波が広がっている。「監理ポスト入り」を経営悪化と受け取った利用客たちが「これまでためたカードポイントはどうなる?」とネット掲示板などに不安を書き込む騒ぎになっているのだ。同社は経営もポイントも「心配ない」とするが、ほとんどの家電量販店がポイント制による顧客の囲い込みを行っている。万が一の場合、ためたポイントはどうなるのか?

 監理ポスト入りしたビックカメラ株は23日、値幅制限いっぱいとなる前日終値比3000円のストップ安となった。同社が昨年6月に虚偽の業績をもとに公募増資を実施して東証1部に上場したことや、同時期に東京国税局から約3億円の所得隠しを指摘されていることなどが嫌気されたとみられる。

 一方、利用者の間では、企業の上場廃止などの際に登場する「監理ポスト」という言葉が飛び出したことから噂が噂を呼び、とくにポイントの行方を危ぶむ書き込みがネット上にあふれている。

 同社は「経営には何の問題もない。ポイントも発行残高に応じて十分な引当金を積んでいる」と不安説を一蹴する。引当金とは、企業が特定の支出や損失に備えるための準備金だが、ここで思い出すのが10年以上前のある出来事。ネット上で某量販店倒産の噂が流れ、利用客が店舗に殺到した、ポイントの“取り付け騒ぎ”だ。

 現在は当時よりはるかにポイントの利用が浸透している。万が一、取り付けのようなことが起きればどうなるのか? 家電量販各社に対応状況を聞いてみた。

 業界最大手のヤマダ電機は「コメントできない」。同2位のエディオンは「引当金として99億8300万円を準備している」。3位のヨドバシカメラは「引当金は相当額準備しており、まったく心配ない」。4位のコジマは「34億2900万円の引当金を用意している」。6位のベスト電器は「防御策として引当金18億3800万円を積み立てている」。7位のケーズデンキは「ポイント制は導入していない」−。

 ポイント制に詳しいクレジット評論家の岩田昭男氏は「業界では、発行ポイントの未使用分数%を引当金として準備するのが慣例。その割合は各社それぞれ違う」と語り、各社のコメントもこれに合致する。だが、数千億円から1兆円超に達する各社の売上額から考えると、引当金の額はまさにすずめの涙ほどだ。「けれど、引当金以外に補償と呼べるものは何もないのが現状です」と岩田氏は言う。

 カードの約款にも、補償についての条文を設けている企業はほとんどない。さらに、「事前の通知なく、企業側の都合でポイントの変換率を変えることができるようになっている。これも大きな問題」(同)だ。

 消費者にとって、ポイントは現金と同じ。それがなぜ、こんなにもいい加減な扱いを受けているのか? 民法に詳しい学習院大法学部の野村豊弘教授は「ポイントに関する消費者救済の法律がまったくないためです」と指摘する。

 「現行のままだと、企業が破たんすると、使い残しのポイントは他の債権と同じように扱われる。その場合、不動産に担保をつけている金融機関などのほうが優先されるため、利用者に(ポイント分の現金が)返ってくることは、まずないでしょう」(野村教授)

 同様の問題は、JR東日本の「Suica」や「Edy」などの電子マネーも抱えており、金融庁は昨年から電子マネーに関する消費者保護のための法整備の議論を本格化。量販店各社のポイントについても、同時期の法制化を目指している。

 諮問会議のメンバーである慶応大経済学部の吉野直行教授は「法制化されれば、企業は会社の運転資金とは別に消費者への補償金を用意しなければならなくなる。その場合、残存ポイントの50%が消費者の還元分として確保されるようにする方向で議論を進めている」と説明する。法案はほぼまとまっており、「あとは国会の情勢次第」(吉野教授)という段階だ。

 前出の岩田氏は「ポイントには1−2年の交換期限もある。結局は、むやみにためこまないことです」とアドバイスしている。

ZAKZAK 2009/01/26

社会ニュース

もっと見る