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凍てつく賃金…ため込んだ内部留保はどこへ行った!

景気拡大時に上がらず、不況になったら即削減

 トヨタ、パイオニア、日本電産…。サラリーマンの家計が厳しさを増すなか、正社員の賃金を減らす企業が相次いでいる。多くの大企業は景気拡大局面でも人件費を抑え、利益をせっせと内部にため込んでいたため、賃金は低迷したまま。賃金カットの嵐はサラリーマンのフトコロをさらに凍てつかせることになりそうだ。

 厚生労働省が今月19日に公表した2008年11月の現金給与総額は前年同月比1.9%減の28万4879円だった。内訳をみると、景気後退の影響で時間外労働が減ったためか、所定外給与が同6.8%減の1万9053円と大きく落ち込んでいる。

 03年11月の現金給与総額は29万3200円だったから、月給はこの5年間で約1万円下がったことになる。

 そんななか、大手自動車、電機メーカーなどで賃金を減らす動きが広がっている。

 トヨタは国内工場で、2〜3月に通常の休みに上乗せする形で計11日間の操業停止日を設ける。これまでは操業を停止しても、おおむね「有給休暇」扱いにして賃金を全額支払ってきたが、収益が大幅に悪化していることも考慮して、うち2日間を2割の賃金カットとなる「休業日」に設定する。すでに労使が大筋合意している。対象は期間従業員を含む約3万5000人。

 スズキは2月中の平日に国内6工場で3〜8日間の操業停止日を設定するが、休業日の従業員の給与の削減率について労使が協議中だ。

 労働基準法では、会社側の都合で休業日を設ける場合は「従業員に平均賃金の60%以上の休業手当を支払わなければならない」と定めている。

 電機業界では、パイオニアが先週、全社員約5000人を対象に期間限定の賃金削減案を労働組合に提示した。景気悪化で業績不振が続いているためで、合意すれば今年4月から11年3月まで実施したい考え。

 具体的には、課長級以上の管理職は2月から賃金を10%減らし、ほかの一般社員の削減幅は今後交渉する。同社では管理職を対象に賃金削減を実施したことはあるが、一般社員を含めるのは初めて。

 日本電産は業績悪化を受けて、グループで1万人ほどいる国内正社員の賃金を2月からカットする。削減幅は一般社員で最大5%。同社は「危機感を共有するため」と説明している。

 こうした動きについて明治大政経学部の高木勝教授はこう警告する。

 「大企業は07年度まで6期連続で経常増益を続けてきたときでさえ、賃上げで従業員に報いることに消極的だった。そして業績が悪化しだすと、今度は賃下げに走ろうとしている。これではあまりにも経営側に偏った賃金政策といえるだろう。企業の内部留保も以前に比べて2−3倍にも膨らんでいるのだから、雇用維持や賃下げの回避は十分に可能。従業員への配分を軽視することは個人消費の冷え込みにつながり、企業は結局、自分の首を絞めることになる」

ZAKZAK 2009/01/26

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