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“救世主”は中国人観光客?!温泉ダブルパンチに頭痛

日帰り用施設乱立、厳しい法改正

 「温泉」が大ピンチだ。温泉地数(宿泊施設のある場所)と源泉総数が、ともに2年連続で減少していることが分かったのだ。不況で全国の温泉旅館は軒並み経営不振に陥っているが、温泉法改正にともなう成分分析で、温泉から“地下水”に格下げの危機を迎えている有名温泉もあり、関係者はダブルパンチに頭を抱えている。

 環境省の調べによると、2008年3月末現在の温泉地数(宿泊施設のある場所)は全国で3139カ所、源泉総数は2万8090カ所で、前期に比べ、それぞれ18カ所、64カ所減った。減少は2年連続。厚生労働省の調べでは、旅館数も08年3月末現在、対前年比1811軒減の5万2259軒(3.3%減)。1980年度の8万3226軒をピークに27年連続で減少しているという。

 温泉地の減少理由については、近年の「温泉ブーム」で各地の日帰り用温泉施設が乱立しているため、という声もある。

 観光ジャーナリストの千葉千枝子さんは「相次ぐ温泉掘削は地中深く、さらに奥へと進んでおり、約500の源泉について環境省が調査した結果、8つの源泉が枯渇していることが判明しています。自然湧出の36源泉も湧出力が衰え、明らかに陰りが見え始めています。このままでは近い将来、温泉資源は枯渇すると言われています」と話す。

 一昨年10月の温泉法改正も温泉地減少の一因といわれる。改正温泉法では10年以内の成分再分析と結果の掲示が義務付けられたが、その再分析の結果、山梨県の下部温泉では源泉がただの地下水と判定されてしまった。下部温泉は消滅の危機にひんしたが、4年前に地下水とされた元源泉から温泉定義を満たす25度以上の湯が再湧出したことで、難を逃れた。

【“救世主”は中国人観光客?!】

 未曾有の不況も温泉旅館を追い込んでいる。帝国データバンクによると、08年のホテル・旅館の倒産は108件で負債総額は1638億4400万円。「団体客の低迷や宿泊単価ダウン、館内消費の減少に加え、昨年の原油高騰が大浴場などの施設維持管理費を直撃した。人件費抑制も、もう限界」(千葉さん)。

 まさに青息吐息の温泉地だが、その“救世主”として存在感を高めているのが中国からの観光客。群馬県・万座温泉観光協会の大野克美副会長(61)は「最近、温泉地では中国人観光客の姿が際だっています。中国は今、空前の温泉ブームにわいており、採掘にも意欲的。観光局が中心となって温泉博覧会を開く計画も持ち上がっています。日本観光でも温泉滞在が目玉になっています」と語る。

 日本一標高が高い温泉として知られる万座は名湯中の名湯。中国での知名度はまだ低いが、08年10月の観光庁発足以降、確実に外国人観光客は増えているという。

 近場の“日帰り温泉”に出かけるのもけっこうだが、気がつくと各地の温泉は枯渇し、残り少ない名湯も外国人に占領されているということになりかねない。

ZAKZAK 2009/03/02

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