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大型が「軽」で通過…ETC不正“おきて破り”の手口

運転者は30万円以下の罰金

 購入助成金の給付により、ETC車載器の取り付けが空前のブームになっているが、そのETCに“おきて破り”の手口があることが分かった。車載器の取り付けは、車両1台につき1個が原則で指定の専門店が「セットアップ」することが条件だが、この手口を使えば誰でも簡単に取り付けられるうえ、複数の車両で使い回すことも可能。使い方次第では高速代を不正に安くすることもできるというのだ。

 「ネットオークションで特定のキーワードを入力すると、シガー電源に差し込むだけで作動する中古ETC車載器が多数見つかります。これらは取り外しも可能で、通常の取り付けやセットアップにかかる1万円ほどの料金が不要になります」

 こう話すのはカーグッズライターの外川信太郎氏。たしかに、大手のオークションサイトを検索すると、400件近い出品が確認できた。いずれもシガーライターのソケットから電源をとるタイプで、出品価格は最高でも1万円前後だ。

 「ここで問題なのは、出品されている車載器に登録された車種とは異なるクルマでも、ETCが使えてしまうということです」(外川氏)

 高速料金は車種ごとに「軽」「普通」「中型」「大型」の4種に区分され、上位車種ほど料金が高い。そのため、車載器を普通に取り付ける際は、事前に車種を車載器に読み込ませる「セットアップ」作業が不可欠。ところが、シガー電源タイプの車載器を搭載すれば、車種が違っても料金ゲートが開いてしまうというのだ。

 「実際に『軽』で登録された中古車載器を取り付けた『大型』車が摘発されたケースがあります。これはたまたま『ETC/一般』の併用ゲートを通過した際に料金所係員が気づいたためですが、『ETC専用』ゲートだけを通過すれば誰にも気付かれないと思います」(同)

 オークションに出品されている中古車載器には、いずれも「前歴・普通車」といった注意書きがある。同一車種の車両を持つ人に競り落としてもらおうという“性善説”に基づいているわけだが、それが逆に悪用される可能性は十分ある。不正利用を防ぐには、取り付け車両のナンバーも車載器に記憶させ、一致しない場合にはゲートを通過させないという措置を取るしかない。

 この手口について、ETCシステムを統括する財団法人道路システム高度化推進機構は「取り付け車両を変更した場合には再セットアップをお願いしている。システムは各道路会社の扱い」と語る。そこで、東日本の高速道路を維持・管理するNEXCO東日本に聞くと「不正に設置した車載器では原則としてゲートは通行できません」と回答。技術的に通行は不可能なのか、と重ねて問うと「模倣犯を防ぐ意味からも、監視システムや技術的な詳細については一切お話しできない」と答えるのみだった。

 言うまでもないが、ETCの不正利用者は道路整備特措法58条により逮捕、運転者は30万円以下の罰金に処せられるうえ、道路管理会社からは正規料金+割増料金も課される。こざかしいことは考えないほうが身のためだ。

ZAKZAK 2009/03/26

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