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北ミサイル発射“断固”制裁せよ…麻生も怒りあらわ

単独でも輸出全面禁止など

 北朝鮮による「長距離弾道ミサイル」発射を受け、日本国内では「北への制裁を強化せよ」の大合唱が起きている。政府は6日までに、対北輸出の全面禁止などの追加制裁を単独でも行う方針を決めた一方、国連安全保障理事会の緊急会合では、米国とともに、新たな制裁決議を求めると表明した。報道各社の世論調査では8割近くが制裁強化に賛成しており、「制裁」に向け意気込む麻生太郎首相が、毅然とした対応を実行できるかが注目される。

 「度重なる警告に対し、北朝鮮がこのたび発射したことは極めて挑発的な行為であって、日本としては断じて看過できない」

 麻生首相は5日、記者団に対しこう怒りをあらわにした。

 これを受け、河村建夫官房長官は6日午前の記者会見で、北に対する日本独自の追加制裁を10日に閣議決定する方針を表明した。

 政府・与党内には「北はミサイルの射程の長距離化に成功したことを実証した。核と長距離ミサイルを持つ国が隣にあるのは脅威だ。国際社会の再三の警告を無視した罪は看過できない」(自民党ベテラン)との声は強く、政府としても毅然とした対応を取るべく判断したとみられる。

 追加制裁の具体的な内容について河村氏は「与党の提案もある。国連安保理の動きなども踏まえ、提案する」と説明。

 これまで「ぜいたく品」と大量破壊兵器関連物資に限っていた輸出禁止について、中古自転車や衣服など繊維製品を含む全分野に拡大する方向で、経済制裁の延長期間をこれまでの半年から1年に延長する措置と併せて決める。

 このほか(1)北朝鮮への渡航者が持ち込む資金の制限強化(2)送金の報告義務額を現行の3000万円超から1000万円超に引き下げ(3)違反者の入国の原則禁止(4)在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)など北関連団体の資産凍結(5)北朝鮮への渡航者が持ち込む資金の制限強化−などの制裁を検討している。

 これまでの北への制裁では、2006年秋、北による長距離弾道ミサイル「テポドン2号」発射と核実験を受け、貨物船「万景峰号」などの入港禁止や牛肉やマグロなど「ぜいたく品」24品目の対北輸出を禁じていた。

 追加制裁を実施するのは、国内世論の高まりも背景にある。

 読売新聞による3−5日の世論調査では、ミサイル調査に対し「日本政府は制裁を強めるべきだ」と答えた人が78%に達した。北朝鮮が弾道ミサイル開発を進めていることについて不安を「感じる」も88%に達しており、制裁強化によってミサイル開発に歯止めをかけたいのが国民の声といえそうで、民主党の鳩山由紀夫幹事長も6日午前、「政府が何らかの制裁を含めて検討すべきときだ」と理解を示した。

 こうした中、国際社会も「制裁」実施に向け動き出した。

 5日午後(日本時間6日未明)の安保理では、日米両国が、北がミサイル関連活動の停止を義務付けた制裁決議に違反したとして、新たな制裁決議を求めると表明。同時に北朝鮮を非難する報道機関向け声明を出すよう求めた。

【麻生、最大の試金石】

 特に、米韓は日本に歩調を合わせており、米国のオバマ大統領は5日の声明で、発射されたのは「テポドン2号」と断定。安保理決議に「明確に違反する」と言明し、「挑発的行動だ」と強く批判。韓国の李東官大統領報道官も記者会見で、「韓(朝鮮)半島と世界の安保に深刻な脅威を与える無謀な行動に失望し、残念でならない」と非難。韓国政府として北朝鮮の「挑発に断固、毅然として対応する」と表明した。

 ただ、中国やロシアは制裁決議に慎重で、安保理では日米は新たな決議案の提示を見送るなど、先行きは不透明な状況とも言える。それだけに自民党ベテラン議員は「今回の事態は外交通をうたう麻生首相にとって、最大の試金石となる。過去の首相が見せてきた弱腰外交を転換できるかだ」と指摘した。

ZAKZAK 2009/04/06

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