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ETC割引“パニック”…4千円取り付けに徹夜組も

国の助成金よりお得なキャンペーン

 自動料金収受システム(ETC)の取り付けに5250円の助成金を支給する国土交通省の施策を受け、各地のカーショップは多くのドライバーでにぎわった。そのフィーバーの裏で大混乱に陥っていたのが首都高速道路会社。国交省の施策開始と同時期に、同社も独自のETC割引キャンペーンを行ったのだが、これが助成金よりもはるかに安く済むものだったため、現場は修羅場になったのだという。

 「現場の社員が社内の別部署に応援を頼んだら、『あんな危険な現場に人は出せない』と断られた。それほど現場は大混乱だったようです」

 首都高速道路会社の内情に詳しい関係者は、キャンペーン期間中の同社の混乱ぶりをこう語る。

 同社は先月12日から同31日までの限定で「車載器0円キャンペーン パート2」を行った。

 これはクレジットカードへの入会とETCカード発行を条件に、約4000円でETCを取り付けられるというもの。車載器の種類は選べないが、助成金で取り付ける場合は5250円を差し引いても1万円以上の出費がかかる。同社のキャンペーンのほうが、はるかに安いため、首都圏3カ所に設置された会場には、文字通りドライバーが“殺到”したのだという。

 「『タダで付けられる』『配っている』という噂まで出回り、お客さんが押し寄せた。各会場で対応できるのは1日50台でしたが、会場の列はその数十倍にまで膨らみ、徹夜組まで出たそうです」(前出の関係者)

 現場の対応のまずさも混乱に拍車をかけた。

 「各会場では整理券を配布しましたが、配布時間や方法が会場によってバラバラで、ルールも日によって変わった。コールセンターの回線はパンク状態で、取り付け会場には殺伐とした空気が漂っていました」と別の関係者は語る。

 購入希望者は引きも切らず、都内だけでなく、他県からも押し寄せた。

 「整理券を配っても、数分でなくなる。福島から3日連続で来た人は2日目にキレました。ヤクザ風の男が机を蹴り上げたり、『いくらでも払うからとにかくくれ』と懇願する人も」(同)。

 結局、キャンペーン期間中は通常業務が完全にストップ。期間中にもかかわらず、社内からは途中撤退論まで出るほどの惨状だったという。

 一方、国交省の助成金策は現在も細々と継続中。担当団体の高速道路交流推進財団は「あと20万台ほどに対応できる」と語るが、カー用品店の多くは「在庫がない状況は改善されていない。事前に予約購入した人が優先されるため、いまから来ても、もう間に合わない」と話している。

 ETC関連業界の関係者は「ETCの普及を進めるのはいいけれど、モノがなければ始まらない。まずは製造メーカーに号令をかけて、機械を確保するのが先でしょう。矢面に立つわれわれや販売店の身にもなってほしい」と今回の“ETC狂騒曲”を総括した。

ZAKZAK 2009/04/16

ETC −パイオニア アンテナ分離型ETCユニット

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