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「住民の結束強まった」…耐震偽装のマンション再建

ヒューザー倒産で住民に負担

GS住吉(クリックで拡大)

 耐震強度偽装事件で強度不足が指摘され、再建中だった東京・江東区の分譲マンション「グランドステージ(GS)住吉」(全67戸)が先月26日完成し、住民たちの手でささやかな式典が行われた。事件発覚から3年半。突然の転居、マンションの解体、二重ローンという経済的な負担に苦しむ住民たちは「夢のようだ」と口をそろえ、ようやく笑顔が戻った。

 「この3年半、周囲から大変苦労したといわれるが、住民同士の結束が強くなり、親戚のように行き来ができるようになった。失うものも大きかったが、得たものの方が大きかった」

 事件発覚当時、マンションの管理組合理事長だった八住庸平氏(44)は式典で感慨深げに語った。

 再建した分譲マンションは11階建て67戸。戸数や間取り、外観などは建て替え前とほぼ同じだが、耐震強度は基準を大幅に超える値に設計。再出発の意味も込めて「リバージュ住吉」に改称した。フランス語で「川沿い」という意味で、住民たちの公募で決まった。

 一連の事件で国の建て替え支援を受けた11の分譲マンションのうち、最も世帯数が多かったのがGS住吉だ。事件発覚当時はマスコミが殺到。突然、絶望のふちに追い込まれた住民は終始、ふさぎがちだった。ローンは残っている、解体で転居を余儀なくされる、わが家に将来戻ることができるか−−不安や窮状を訴える声は絶えなかった。

 追い打ちをかけたのが建て替え費用だった。

GS住吉再建完成式(クリックで拡大)

 再建したマンションの総事業費約21億円のうち、国などの支援が6億5000万円。残りは住民の追加負担で1戸平均2200万円に上る。「これからはローン地獄。返済は3世代にわたる」と顔を曇らせる住民も。すべては販売業者のヒューザーに負担能力がなく、倒産したためだ。実際、全世帯の1割は再入居せず売却し、ローン返済に充てる。

 それでも「元のわが家に戻ろう」を合言葉に、住民同士がメールなどで連絡を取り合い再建にこぎつけた。苦悩を共有し乗り越えてきた住民間の連帯感も深まった。「(再建マンションは)物理的な構造だけでなく、住民の心の杭によって支えられている」。建替組合の熊木登理事長(50)は式典で住民の心境を代弁した。

 一連の事件を契機に、建築関連法の改正が進んだが、国の建て替え支援対象11棟のうち、まだ2棟は再建していない。

 ■「GS住吉」再建完成式(4月26日、同マンション駐車場)

ZAKZAK 2009/05/08

耐震偽装

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