MENU

RANKING

モバZAKのご案内

iモード、EZweb、Yahoo!ケータイで大好評配信中

社会ホーム > 社会 > 記事詳細

  • イザ!ブックマーク
  • はてなブックマーク
  • livedoorクリップ
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • ブックマークに追加する

世界遺産で“寝ラピー”…弘法大師の森でぐっすり

旅日和・高野山

 小鳥のさえずりで目覚めた。宿坊(宿泊できる寺院)の「一乗院」の朝。時計に目をやると午前4時。静寂の山中だけに、鳥の歌声がよく響く。もともと深い眠りに落ちていたせいか、さえずりを遠くに聞きながら再び眠りの世界へ戻るのも早かった。都会で生活していると、朝方に聞こえるのは「カァー、カァー」と鳴く生ゴミあさりのカラスの声で、とても心地よい目覚めとはいかない。何より、これほどぐっすり眠ったのは、どれくらいぶりだろうか。

 「弘法大師」空海が修行の場として開いた世界遺産の霊峰・高野山は、樹齢700年を超える杉などの深い森に包まれている。大木が生み出した清らかな空気を吸うと、身体とともに心まで浄化されていくようだ。

 木々が朝方に出す空気は、リラックスしたときに働く副交感神経を活性化させる作用があるそうで、高野山は森林の空気を健康に生かす「森林セラピー基地」にも認定されている。快適な眠りは森の恵み。森林“寝ラピー”と表現しようか。ともかく自然の力が安らぎをもたらしてくれることが一晩でよく分かった。

 朝6時から本堂で勤行(ごんぎょう)。堂内に読経が響き、厳粛な空気が流れる。勤行というと、板状の棒でペシッとたたかれる座禅を想像しそうだが、ただお経を聞くだけでよい。正座が辛ければ崩しても構わず、イスも用意されている。

 高野山は意外と敷居が低いのだ。金剛峯寺の敷地内でも、ごく限られた場所以外は写真が撮り放題だったり、通りすがりのお坊さんに声をかけると、お寺や弘法大師のことを優しく説明してくれる。「お大師さまが、いまなお高野山に生き続ける」という思想に支えられた修行の場ではあるが、極めてフレンドリーなお寺なのである。

 さらに驚いたのは夜の精進料理と一緒に出てきた「般若湯(はんにゃとう)」。何かと思ったらお酒だった。続いて運ばれたのが「麦般若」。分かりますね? ビールです。魚や肉を一切使わず、昆布だしのうま味が利いた精進料理には、どちらかといえば般若湯が合うようだ。杯を傾けるうちに気分もホンワカして…、あれっ、ぐっすり眠れたのは般若湯の力でもあったのか!?

【ゆるきゃら「こうやくん」】

 世界遺産も“ゆるキャラ”で勝負−。2015年に「高野山開創1200年記念大法会」を行う高野山は、イメージキャラクターのこうやくんを誕生させ、PRに力を入れている。

 空海が真言密教の根本道場として高野山を開いたのは816年。現在、1200年記念事業として参道の整備やお堂の改修などが進んでいる。金剛峯寺の担当者は「ほのぼのとしたお坊さんのキャラクターで、皆さまにかわいがっていただけることと存じます」と語っている。

 ■高野山へは大阪・なんばから南海電鉄の特急で1時間40分(関西空港−なんばは南海特急で40分)。宿坊は1泊2食の勤行付きで平均9500円。宿坊に関する問い合わせは高野山宿坊組合TEL0736・56・2616へ。

ZAKZAK 2009/06/04

社会ニュース

もっと見る