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「注記」付く企業続出…経営不安83社“最新”リスト

イチタン、日本セラテック、新日本建物…

 3月期決算企業のうち2009年3月期に経営上の重大なリスクを抱えていることを公表した企業は83社(表)に上ることが9日、東京商工リサーチの集計で分かった。金融当局は、同期決算で監査ルールを大幅緩和。にもかかわらず、「継続企業の前提」に注記が付いた企業は「一層注意が必要」(アナリスト)ということになる。

 上場企業などの経営者は、会社に経営を続ける上で重大なリスクがあると判断した場合、リスクの中身と対応策を有価証券報告書などで開示しなくてはいけない。さらに財務状況をチェックする監査人も監査報告書のなかでリスクを「注記」として明記し、投資家に注意を促す。

 注記が記された企業は“イエローカード企業”の意味合いがあり、市場では“破綻予備軍”とみなされる傾向がある。

 この制度は03年3月期から導入されたが、100年に一度の経済危機に直面し、金融当局は特例措置として09年3月期からリスク開示の基準を緩和した。基準を緩和してなお注記が付く企業は、かなりリスキーな企業ということになる。

 商工リサーチの集計によると、09年3月期に注記が付いた企業は83社。このうち、同期に新たに注記が付いた企業は、自動車部品製造のイチタン(群馬)、セラミック製造の日本セラテック(宮城)、不動産の新日本建物(東京)など13社に上った。

 商工リサーチでは「製造業は、生産調整や売り上げ減で、大幅な損失を出した企業がほとんど。不動産業は物件の買い手不在や金融機関の融資引き締めの影響を受け、資金繰りが苦しいところが目立つ」(情報部)と分析している。

 イチタンは債務超過により、日本セラテックと新日本建物は継続的な売り上げ減や資金繰り難を理由に注記が付いた。

 08年10−12月期からの継続組は70社で、建設業の塩見ホールディングス(東京)は「金融機関数社と締結した財務制限条項に抵触した」ということで注記が付いた。不動産会社のフージャースコーポレーション(東京)は、金融機関などに対する返済について「完成物件の販売スケジュールに合わせて返済期日を延期している」という不安定さが理由。

【旧ルール適用なら142社】

 業種別では、薬品、食品を含めた製造業が28社でもっとも多く、不動産業12社、情報通信業11社の順。

 商工リサーチでは「監査ルールの緩和で、注記が付けられた企業は08年10〜12月期の132社から83社に減ったが、旧ルールを適用すると逆に142社に増える。また、決算短信に注記はないのに有価証券報告書には付いている企業もある。投資家は四半期報告書などをしっかり読み込む必要がある」(情報部)と注意を促している。

ZAKZAK 2009/06/09

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