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2カ月ぶり新規上場に熱視線…市場の期待も大きく

リーマン・ショックの影響で減少

大台回復が“射程”に入り、株式市場は活気を取り戻しつつある(クリックで拡大)
大台回復が“射程”に入り、株式市場は活気を取り戻しつつある(クリックで拡大)

 東京証券取引所2部に今月23日、オフィス賃貸などを行っている常和ホールディングス(HD)が上場する。企業の新規上場(IPO)は5月1日に投資会社、ファンドクリエーショングループがジャスダック証券取引所に上場して以来ほぼ2カ月ぶり。新興市場の底離れも加わり、市場の期待は大きい。

 今年度に入り、IPOの件数は低水準で推移している。明治製菓と明治乳業の経営統合に伴って設立された持ち株会社、明治ホールディングスを除けば、常和HDはインターネットサービス会社のソケッツ(4月2日上場)、ファンドクリエーショングループに次いで3社目となる。

 昨年秋の「リーマン・ショック」以降の経済混乱で、多くの上場前の企業が深刻な業績悪化に見舞われた。また、業績に問題がなくても、荒れる市場で上場を強行しても資金調達額が少ないとして「企業と主幹事証券が申し合わせて上場申請を延期したケースも多い」(大手証券)という。

 こうして上場準備が一斉に凍結された結果、2カ月近くもIPOがないという「空白期間」が生まれてしまった。

 それが6月は、23日の常和HDに続き、25日には八洲電機も東証2部に上場する。連続での上場は市場からの資金吸収を招きかねず、需給面では必ずしも好材料にはならない。しかし、市場では「中小型株市場全体の刺激材料になる」(中堅証券)と歓迎ムードが漂っている。

 IPO待望論を支えるのは、中小型株市場の好調な値動きだろう。9日までに、東証2部指数は16連騰、日経ジャスダック平均株価も9日こそやや下げたが、8日まで12連騰を演じた。

 さらに、3月18日上場の大幸薬品が公開価格2000円に対して5月19日に上場来高値6400円を付け、その後いく分値を下げたとはいえ9日終値は4150円と公開価格の2倍を維持している。3月26日上場のがん治療研究開発会社、テラは公開価格310円に対し5月22日に上場来高値821円を記録、こちらも9日終値が674円と公開価格の2倍を維持。投資家の新規公開株への需要の強さを見せつけている。

 常和HDや八洲電機も「相場の低迷期に上場準備を中断しなかった不況に強い優良企業」(同)と前評判は高い。

【活気取り戻す好機】

 新規上場では主幹事証券が大半の株をさばき、残りを他の幹事証券団で分け合うが、主幹事証券が取り扱い比率を増やすよう主張し、他の幹事証券と反目しているケースもある。投資家だけでなく、証券会社もIPO案件に飢えている。

 証券各社ではちょっと前まで、IPO担当部署の仕事が減り、中途退職者の補充さえしない会社も珍しくなかった。

 それが今では、水面下で新規上場準備が再開されている。日経平均株価が1万円の大台を回復すれば、「調達見込み額に不満を持っていた企業経営者の態度が軟化する」(先の大手証券)とみられ、株高が企業を呼び込む展開も予想される。

 常和HDの上場が成功すれば、資金調達の場としての株式市場が活気を取り戻す好機となりそうだ。

ZAKZAK 2009/06/10

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