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8億円横領し愛人と逃避行…三洋電機社員の行く末

「逃げられても2、3年」の声

 三洋電機のベトナム子会社役員が、約8億円を横領して行方不明となっている事件で、この役員が同棲していたベトナム人女性と逃亡していることが分かった。現地価値で90−100億円ともいわれる大金を手に、アジアを舞台にした“愛の逃避行”に走ったとみられる。定年を前に、一世一代の勝負をかけたサラリーマンに勝算はあるのか−。

 ベトナム・ドンナイ省公安当局に指名手配されているのは、三洋電機のデジタルカメラ製造子会社「三洋DIソリューションズベトナム」の財務担当役員の男(54)=5月29日付で懲戒解雇。2004年から出向していたが、昨年7月と今年4月、会社の銀行口座から2回に分けて計820万ドル(約8億円)を不正に引き出し、私的に流用していた疑い。同容疑者は4月27日から行方をくらましている。

 地元紙などによると、容疑者は日本に家族を置いて単身赴任、愛人関係にある現地女性(27)と数年前から同居し、多額の金を貢いでいたことが判明しているという。女性は容疑者から得た金でホーチミンやカンボジア、マカオのカジノに頻繁に出入りしていたほか、姉が経営するレストランに90万ドルの資金を提供、銀行口座に預金させていたとされる。

 警察は現在、姉と姉が経営するレストランの従業員2人を逮捕し、容疑者と女性の行方を追及している。従業員らは、姉の指示で容疑者から直接金を受け取っていたほか、女性がカジノで作った借金の返済も代行していたという。

 ベトナム赴任を機に、数千万円の退職金と安定した老後、そして家族を捨てた容疑者だが、実際に若い愛人女性と最後まで逃げおおせるのか。東南アジアに滞在歴がある元旅行会社社員は「絶対に裏切らない優秀なコーディネーターを雇えば、逃げ切れる可能性はある」と話す。

 「5年もベトナムに滞在し、愛人と同棲していたとなれば、英語はもとより現地語の日常会話も堪能なはず。闇ルートで精巧な偽造パスポートを入手し、戸籍も買ってしまえば、ベトナムと陸続きの東南アジア各国への入国は簡単。入国係官に多額の賄賂を渡せば大使館に連絡がいくこともない。マレーシアやタイあたりのリゾートで暮らすつもりなのではないでしょうか」

 とはいえ、現実は決してバラ色ではない。人目につかぬよう常におびえながらの生活を余儀なくされる。肉体的にも精神的にも“優雅な逃避行”というわけにはいかない。

 「一生どころか、向こう3世代が遊んで暮らせるほどの大金があっても、派手なリゾートライフを送ることはおそらく不可能。そのうえ、ベトナムの警察当局も国の威信をかけて捜索するだろうから、2−3年も逃げ通せればオンの字。愛人が裏切り、司法取引で警察に出頭すれば即逮捕ですし、それ以前に闇ルートに殺害されてしまう可能性もゼロではない」(同)

 被害者である三洋電機は「捜査にかかわることにつき、現地報道については一切お答えできませんが、事実と異なる内容が多いと認識しています。このたびの事件に関し、関係各位に多大なご迷惑とご心配をおかけすることを深くおわび申し上げます」(広報部)としている。

ZAKZAK 2009/06/17

三洋電機

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