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男女30人5泊6日…真夏“××ツアー”人気のヒミツ

1万500円ポッキリで“ナマの現場”体験

 冷え込む一方の就職市場に不安を抱える大学生と、卓越した技術やシェアを持ちながらも人材の確保に悩む全国各地の地方企業を結びつける真夏の“就活ツアー”が人気を集めている。男女30人が1台のバスに乗り込み、全国各地を5泊6日で縦断。地元の有力企業見学やものづくり、就農体験などを行うが、参加費は食事代込みで1万500円ポッキリ! 子息を地元で就職させたい親からの問い合わせも相次いでいるという。

 「一昨年から、夏休み期間を利用して大学や県単位でツアーを始めました。参加学生はいずれも、インターネットなどでは分からない“生の現場”の熱気や経営者の考え方に直に触れ、就職に対する価値観を変えました。地方に縁もゆかりもない学生がツアー終了後、Iターン就職を即決したケースもあります」

 こう話すのは「地域魅力発見バスツアー 運営事務局」(東京)の多田款・事務局長。同ツアーは毎年、募集人員を大きく上回る申し込みが続いたことから、今年は8月2日発の中部地方の縦断ツアーを皮切りに、9月12日までの間に計12本のツアー催行を決めた。

 それぞれ十数社の地元企業を見学するほか、実際に農業やものづくりを体験するツアーもある。今年から経済産業省の支援も決定し、参加者負担が全ツアーとも1万500円になったことで、例年以上の注目を集めているという。

 「就活を控える大学生はもちろん、お子さんに地元の有力企業に就職してほしいと考える地方の親御さんからの問い合わせも増えています。夏休みの思い出作りに参加する学生もいますが、全員がツアーの経験を就職活動に生かしています」(多田事務局長)

 参加学生の男女比はおおむね2対1。夜には地元企業の社長も参加してひざ詰めの“のみニュケーション”やディスカッションが行われる。

 実際に参加した学生の評判も上々だ。昨年、新潟ツアーに参加した芝浦工大4年の山宮祥吾さん(21)はもともとゼネコン志望だったが、ツアーでの体験を経て、有機JAS認証を持つ老舗豆腐メーカーへの就職を決めた。

 「会社独自の高度な技術や、実際に働いている人たちの表情や人柄、社内の雰囲気などを肌で感じて就職を決めました。一緒に参加した他の大学の仲間と濃い時間を過ごしてきずなが深まったのも、非常にいい経験になりました」

 学生たちの訪問を受け入れる企業も大歓迎。谷口金属熱処理工業所(愛媛県西条市)は、日本で数少ない米GE社への納品資格を持つ実力派企業だが、谷口裕久社長(60)は「企業秘密の部分もほぼすべて公開しています。たとえ就職には結びつかなくとも何年か後に、『四国の西条はエエとこやったな。こんなオモロイ企業もあったな』なんて思いだしてもらえたらそれで十分ですよ」と話している。

ZAKZAK 2009/07/28

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