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本当に「牛は安全か」

1.日本でのBSE感染源未だ特定できず

2.「3頭しかいないではなく、見つけられない」

3.BSE感染「第2波」がある

4.対策でリスク低下も「安全」でなく


1.日本でのBSE感染源未だ特定できず


【英国では“人骨粉”→牛へ感染との説も!?】

 聖なる川・ガンジス。死後この川に流されると、輪(りん)廻(ね)転生の苦しみから解放されるという。遺体は時にそのまま、あるいは十分灰になる前に葬られる。

 この川こそが、BSE(牛海綿状脳症)の源−。英国の研究者による仰天の新説が、昨秋、同国の科学誌「ランセット」に掲載された。

 英国はBSE発祥の地だ。1960−70年代、インドから数十万トンの動物の骨を餌の原料として輸入した。河原などで拾い集められたもので、クロイツフェルト・ヤコブ病の患者の骨が混入。英国へ輸出され、肉骨粉として牛に与えられたというのだ。

 ヤコブ病は、BSE同様異常型プリオンタンパク質による病気で、100万人に1人の割合で全世界に存在する。

 BSEの起源は、一般的には羊の病気スクレイピーとされる。一見荒唐無(む)稽(けい)な新説は、実際にインド産の骨から人骨が検出されているうえ、英国でBSEが発生した理由をある程度説明できるとして注目された。

 「感染源の解明は、そんなに大きな問題か」。平成14年、当時の武部勤農水相は言い放った。大臣でもこの程度だから、日本での感染源もまた、未だに特定されていない。

 平成15年秋、農水省は「肉骨粉の交差(混入)汚染の可能性が強い」との報告を出した。

 「だが感染牛のうち肉骨粉を食べたのは、現在27頭となった感染牛のうち、わずか1頭にすぎません」と明かすのは、福岡伸一・青山学院大教授。日本では肉骨粉は牛の一般的飼料ではない。このため、鶏や豚などの餌を牛が何らかの理由で食べたと解釈したのだ。  当然、「不自然だ」との声があがった。どころか、強力な異論さえあったのだ。

 27頭のうち、調査対象となった7頭には顕著な特徴が2つあった。乳牛のホルスタイン種であることと、平成7年12月から翌年8月に生まれていることだ。

 「徹底的に搾取される乳牛は、子牛で母親から引き離され、人工的な代用乳を飲む」(福岡教授)。7頭はすべて、同成分の代用乳を飲んで育った。主成分は、米国産ブタの血漿(けっしょう)たんぱくとオランダ産牛脂。オランダは、BSE汚染国だった。代用乳の製造元は東日本で高いシェアを誇る全農の子会社。「農水は業界をおもんぱかった」との疑惑も浮上した。

 一度は否定された代用乳説だが、以後強まるばかりとなった。そして、同時期に生まれた6頭のホルスタインの感染が判明したのだ。

 農水省は現在、調査のやり直しではなく、「7頭目以降についてすべての可能性を予断を持たずに考慮する」(農水省)ため、感染源について再研究を行っている。

 だが委託される吉川泰弘・東大教授は「やはり原因特定は難しい」と嘆息する。「代用乳が原因なら確かにわかりやすい。だが問題の時期に輸入された、問題の牛脂のロットは4つあり、すべて汚染されていたとは考えにくい。それに代用乳は東日本で広く使われたのに、なぜ北海道と関東の一部だけで感染牛が出たのか。オランダのBSEはわずか数十頭で、高濃度に汚染されていたというのは不自然だ」

 まもなく米国産牛肉の輸入が再開する。牛は、本当に安全なのか。(内藤敦子)



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