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中朝国境ルポ
〜北の国から2006夏〜

1.中国の警備隊員も「貧乏だろ」とあざ笑うサビだらけの鉄道

2.1日1往復の貨物列車が唯一の交流のどかな町に緊張感

3.公安にマークされ連行

4.新商売!?“高級”画廊を発見


4.新商売!?“高級”画廊を発見


【画用紙に絵、額縁にも入れず】

“小さな絵でも何百ドルもする“ぼったくり”の北朝鮮直営画廊。一体、いつまで存続できるのか
小さな絵でも何百ドルもする“ぼったくり”の北朝鮮直営画廊。一体、いつまで存続できるのか
 中国の公安当局に拘束され、辛くも釈放されたが、これ以上の取材は危険と判断。仕方なく大都市で公安の目が行き届きにくい瀋陽に引き返すことにした。

 瀋陽には中国最大のコリアタウンが存在する。1年ぶりに周辺を歩き、北朝鮮グッズを探す。だが、格段にモノが減っていた。朝鮮ニンジンをはじめ滋養強壮に効く薬品、バイアグラのコピー品など以前は簡単に手に入ったものが、なかなか見つからない。ある商店主は「たいてい密輸で仕入れていたが、あまり売れないので置かなくなった」と話す。

 そんな中、北朝鮮直営の画廊を見つけた。コリアタウンの中心部にある画廊は1階に巨大な金剛山(クムガムサン)の風景画と北の音楽CD、孫の手といった健康グッズが並べてあった。店番をしていた中学生くらいの女の子に大人を呼ぶようにお願いする。すると幹部用の金日成(キム・イルソン)バッジを付けた40代の女性が現れ、「どうぞ3階へ上がってください」と奥の方に案内された。

 薄暗い階段を上がるとフロアいっぱいに絵が並べられている。西洋画、美人画、風景画と多種多様でまさに小さな美術館がそこにあった。

 なぜかモナリザもある。よく見ると1個5ミリぐらいの貝をちりばめてモナリザの表情を作った神業のような作品だった。珍品があれども、もちろん客はだれもいない。

 女性は朝鮮語しかできないため、カタコトの英語を話せる北朝鮮国籍の店員の男性4、5人が接客してくれた。

 「ここは今年3月にできたばかり。主に韓国人と中国人が買いにくる。いまから全部見せてあげるのでほしい絵があれば言って」と、北の人には珍しく肉付きがよい店員はパソコンの電源を入れる。店にある絵画作品はすべて画像データに取り込んであり、キーボードをたたきながら「これいいだろう。これもいいだろう」と自慢げに画像を見せてくれた。

 絵は結構だが、値段はべらぼうに高い。なぜか単位は中国であまり使われない米ドル表示。一番安い価格帯でも1枚150ドル(約1万7400円)から。画用紙に北朝鮮の名山が描かれているものの、ろくに額縁にも入れず、重ねてある絵を熱心にめくっては「これなんかどうだ。450ドル」と、男たちは商魂たくましくアピールする。

 それにしてもたかだか絵1枚が標準的な北朝鮮国民の月収数カ月分にもなる額。それを平然と「買え、買え」と迫ってくる彼らは金銭感覚がまひしているし、ぼったくりにも程がある。

 「あまりに高すぎる。値引きしてくれたら買うかもしれない。そもそも大金を持ち歩けない。ネットで通販してくれたら買う」と、本当は冷やかし目当てなのにけしかけてみると、「では総額から10%だけ引こう。中国人民元の支払いでも大丈夫。これが限界だ。通販はできない」と突っぱねた。

 ちなみに店で一番高いのは高さ3メートル、幅10メートルもある「五大名山の春夏秋冬」。お値段なんと「3万ドル(348万円)」(店員)。一体だれが買うのやら…。(北朝鮮取材班)

 =この項、終わり



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