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早くも泡立つビール戦争
〜2007春〜

1.波乱!!外資のサッポロ買収案

2.アサヒ “原点”スーパードライで再挑戦

3.キリン “隠し苦味”で「新定番」狙う

4.サッポロ ヱビス追い風に3本柱

5.サントリー ザ・プレミアム・モルツ“小ハレ”の定番に


1.波乱!!外資のサッポロ買収案


【業界初の共同イベントの裏側で】

 先週末15日、米系投資ファンド「スティール・パートナーズ」がサッポロホールディングスに対し、TOB(株式公開買い付け)を通じて保有株比率を現在の約18%から67%に引き上げたいと提案した一件で、ビール業界が泡立っている。食品業界でのM&Aが相次ぐ中、需要のジリ貧傾向に歯止めがかからないビール業界でも、これが再編への引き金になる可能性は否定できないからだ。

 戦後ほぼ一本調子に成長してきたビールの需要がピークに達したのは94年で、出荷量5億6358万ケース(1ケースは633ミリリットル大瓶20本)。が、97年からは一転、10年連続してマイナス成長となり、昨年は2億7235万ケースと半減した。この間、ビール会社自身が開発した価格の安い発泡酒(94年サントリー『ホップス』が第1号)や、第3のビール(04年サッポロ『ドラフトワン』が第1号)に置き換わった面もある。しかし、これらを合わせた“ビール類”全体でも、ジリ貧傾向に変わりはない。

 パイの縮小は必然、共食いも辞さぬ激烈な競争を誘発する。その結果として、日本最古の名門で、不動産やレストランチェーンなどの優良資産を抱えながら、本体のビールではシェアダウンが続くサッポロの“処遇”が表面化したというのが今回の背景といえよう。

 スティールとサッポロの攻防戦の“はずみ”で、戦線が飛び火し、業界再編の動きを促す可能性はある。もっとも、アクティビスト(行動する株主)として鳴らすスティールがサッポロの大株主に登場してもう3年目を迎えており、今回の動きも、サッポロや業界にとっては「想定内」ともいえる。

 こうした波乱要因を抱えたビール業界では同じ先週初の13日、別な“再編”の動きがあった。大手ビール5社が協力して、今年のゴールデンウイークに「ビアフェス2007」なるイベントを催そうという取り組みだ。増税反対などを別にしては、需要喚起にライバル同士が手を携えるのは初めてだという。

 皮肉なことに、主催するビール酒造組合会長は、持ち回りでサッポロの福永勝社長が務めていた。発表会見で福永氏は、「(ビール需要減の)危機感かと問われれば、今後とも減っていくだろう認識の中、(会員会社は)根っこがビール会社なので、ビール本来のよさ、すばらしさを実感してもらい、結果として酒全体の発展につながればいい」と話した。

 もちろん右手で握手しながらも、もう一方の手はファイティングポーズを崩せない。今年もまた、月次や四半期のシェア数字に一喜一憂することになろう。

 さて飲み手としては、そんな攻防をビールをお供に高見の観戦もいい。次回からは、各社が今期の戦略商品に押し立てる銘柄の、狙いや風味、由来などのうんちくを紹介して、読者自身の“参戦”の参考に資したい。



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