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野球工学への招待

1.長嶋は「記録」にも残る男だった

2.松井&イチローは超一流か

3.小笠原獲りは理想の補強


1.長嶋は「記録」にも残る男だった


【現役組の松井、イチローにひけをとらず】

絵になるプレーだけじゃない。長嶋は数字の上でも歴代屈指の大打者だ
絵になるプレーだけじゃない。長嶋は数字の上でも歴代屈指の大打者だ
 野球好きが居酒屋に集まると、お定まりの談義が始まる。

 オジサン「王に比べたら松井は…。長嶋が大リーグに行ってたら…」

 若者「長嶋、長嶋いうけど、数字は別に大したことないですよね」

 タイムマシンでもない限り、決して答えが出そうにない世代間論争。その橋渡しとなる指標があるとしたらどうだろう。

 「球場も用具も違う30年前と今の野球では、1安打、1得点の価値もまったく異なる。歴代の選手を打率や防御率などで比較するのは不適切だ」

 そう話すのは、北海道在住のアマチュア野球解析家、道作さん(ハンドルネーム)。野球解析の先進国、米国で考案された指標を使い、日本プロ野球の各種記録を10年以上前から分析してきた。

 これまで日本の打者は打率、打点、本塁打などで評価されてきたが、道作さんは「平均打率が2割8分のシーズンの3割1分より、平均打率が2割5分のシーズンの2割9分のほうが好成績だ」と指摘。確かに学力試験なら、素点より偏差値が重視されるのは当然だ。

 米国では当時のリーグ平均などを基に、現役はもちろん遠い昔の選手まで「傑出度」を示す指標で再評価されている。

 そのひとつ「RC27」は、「ある打者が1試合の全打席に立ったら何点取れるか」を測る指標。大砲も安打製造機も選球眼のよい打者も、同じ土俵の上での勝負だ。

 日本の歴代打者(4000打席以上、以下同)の「RC27」を算出すると、以下の結果になる。

 〔1〕王貞治=11.40 〔2〕イチロー=8.64 〔3〕長嶋茂雄=8.62 〔4〕張本勲=8.48 〔5〕松井秀喜=8.25

 続いて「リーグ平均の打者より打撃でチームに何勝多くもたらしたか」を示す総合指標「バッティング・ウィン」の通算成績は次のようになる。

 〔1〕王貞治=156.58 〔2〕張本勲=85.88 〔3〕長嶋茂雄=82.59 〔4〕野村克也=73.33 〔5〕山内一弘=73.32  1000打席当たりでは以下の通り。

 〔1〕王貞治=13.22 〔2〕中西太=9.61 〔3〕長嶋茂雄=9.07 〔4〕山内一弘=8.34 〔5〕松井秀喜=8.10

 いかがだろうか。通算本塁打・打点1位の王の圧巻ぶり、同安打1位の張本の上位は納得。現役組のイチロー、松井も見事だが、何よりも「記録より記憶に残る男」長嶋の健闘に驚くはずだ。

 長嶋のすごさを知る往年のファンは、通算安打7位、同本塁打12位、同打点7位と突出した数字がないため、「長嶋は数字では測れない。勝負強さはピカイチだった」などと礼賛してきた。

 だが、道作さんは「野球解析で『勝負強さ』という概念は疑問視されている。数字に表れた通り、長嶋は圧倒的な打力で試合を決めてきただけでは?」と推測する。

 「従来の指標で長嶋が目立たないのは、引退後の1976年から“飛ぶボール”が採用され、打高傾向になったためだ。同様の理由で山内、江藤慎一らも過小評価され、歴史に埋もれそうだ」

 まだ日本では馴染みの薄い野球解析だが、野球の見方を大きく変える可能性を秘めている。



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