何とも人の悪い、でも思わず「うっ」とうなってしまうような見出しでした。韓国外相としては4年ぶりの来日を果たした尹炳世(ユンビョンセ)氏に対する週刊文春(7月2日号)の記事につけられたタイトルは、「韓国ゴマすり外相の“かつら外交”」でした。
これだけ読んでも、尹外相ってどんな人物なんだろう? と思わせるに十分です。
ゴマすりということも頭髪が地毛ではないであろう、ということも比較的知られた話ですが、“かつら外交”とはなんぞや? かつらであるかもしれないことは尹外相の外交スタイルに影響するものなのか否か。文春の記事を読むと「ズレているのはそこだけではないようで…」「別のところは隠しても、日本軽視の姿勢は隠そうともしなかった」と毒がたっぷりです。
大きなお世話であることは百も承知ながら、私も勝手な考察をしてみたいと思います。が、その前にこの記事以上に尹外相にとってショックだったのでは、と思われることを指摘しておきたい。6月25日(米東部時間)に発表された米国務省の人権報告書です。
報告書は、韓国の報道の自由について取り上げ、「名誉毀損(きそん)に関する厳格な法律が報道の自由を制限している」と指摘。国連の見解を引用する形で「事実や公益に合致する発言への名誉毀損の裁判が政府を批判した個人に対して使われている」と懸念を示しています。産経新聞のソウル前支局長問題も取り上げて、事実上の警告を発しています。
尹外相率いる外務省は、前支局長問題でも「悪意ある報道で極めて重大」(昨年8月時点の報道官談話)と強硬派の一角と目されるだけに、この記述をどう受け止めたのか知りたいところです。
この件で韓国は、国際社会で完敗したといってもいいのではないでしょうか? どうですか、尹外相?