《zak女の雄叫び お題は「士」》日本で一番少ない法律家「海事代理士」の現実 “士業”に幻想持つなかれ (1/2ページ)

2015.11.10

 国家資格に幻想を持ってはいけない。これから将来を考えて資格の取得を目指そうとする若者がいたら、こう忠告したい。資格を手にしても、それから企業や大手事務所への就職活動をしなければならないのは普通の求職者と同じ。就職をせずに自身で事務所を立ち上げるとしても、その苦労もまた、資格を持たない起業家とそう変わらないと思う。その仕事への熱意がなければ、将来、後悔することになるかもしれない。

 あまり知られていないが、海事代理士という職業がある。弁護士や社会保険労務士などと同じ、「士業」の一種である。日本海事代理士会のホームページによると、その業務は1、船舶に関する手続き▽2、船員や海技資格に関する手続き▽3、海上交通に関わる各種事業に関する手続き−と書いてある。

 全くの私事ではあるが、私の夫は海事代理士である。夫と知り合うまで、そんな職業があるとは知らなかった。「どんな仕事をしているの?」と尋ねると、漫画「ナニワ金融道」を手渡された。「これを読めば分かる」と。

 漫画には、海事代理士の落振(おちぶれ)県一なる人物が登場する。「日本で一番少ない法律家といわれているんやで」と自慢げに豪語するが、「おちぶれ」という名の通り、主人公が2度目に会うときには家賃が払えなくなって橋の下に住むホームレスに。主人公の窮地を救うプロフェッショナルではあるのだが、もうからない職業であることは何となく分かった。

 20代で海事代理士事務所を立ち上げた夫は当時、「大きな仕事はなかなか取れない」とこぼしていた。資格を取ったからといって、急に仕事が舞い込むわけではない。大手船舶業者には顧問海事代理士などがすでについているのだ。つてを頼って仕事をもらい、細々と食いつないでいる感じだった。

 

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